ジャケット写真とタイトルを見て判るように、これはスティール・ギターによるジャズ・アルバム。
主にハワイアンやカントリー・アンド・ウエスタンで専ら使われていたスティール・ギター。
ギターの様に単音を速弾きするのは中々出来る事ではない。
どちらかと云えばキレイな持続音を鳴らす事に重点を置いた楽器であろう。
そう考えると当然の事ながらジャズで使われる事が殆んど無かったのも頷ける。
アルバムのリーダーは、バディ・エモンズ。
ナッシュビルのカントリー・アンド・ウエスタン系のミュージシャンである。
この楽器の性質上バカっ速のアップ・テンポの曲をこなすのはかなり難しいのだが、
バディ・エモンズはこの難題を見事にクリアしており、かなりのテクニシャンである事をうかがわせる。
また、ミディアム以下のヴァージョンでは、
スティール・ギター独特の音色が楽しめる。
このスティール・ギターと云う楽器でジャズを演る事に
果たしてどれ程の意味が在るかはともかく、
面白い作品である事は間違いがない。
Buddie Emmons / Steel Guitar Jazz
原盤 : Mercury MG-20843
Reissue : 米 Universal Music 314 542 536-2
1,Bluemmons
2,Any Time
3,Where Or When
4,Indiana
5,Gravy Waltz
6,Oleo
7,The Preacher
8,Cherokee
9,Witchcraft
10,Gonna Build A mountain
11,There Will Never Be Another You
Buddie Emmons (steel g)
Jerome Richardson (ts,ss)
Bobby Scott (p)
Art Davis (b)
Charlie Persip (ds)
1963年 7月22日 New York 録音
イーディーの作品が20枚程とは、凄いですね。私もイーディーは好きでかなり所有しておりますが、其処までの枚数は無いと思います。
バディ・エモンズのアルバムは前に日本盤CDで出た事があります。
今でも時々引っ張り出して聴くアルバムの1枚です。
このバディ・エモンズの作品もいいですよね。スティール・ギターというとハワイアン音楽のノホホンとしたムードかと思いきや演奏はいたってシリアスで名調子。
CherokeeとThere Will Never Be Another Youが新鮮で格好よく、何度となく聴いたものです。