ポン酒猫のジャズ屋A7

日々ジャズと酒に明け暮れるジャズ喫茶のマスターが書き綴る何の役にも立たない話

Pucho & The Latin Soul Brothers / Tough !

2012-01-14 02:15:31 | JAZZ

 

1993年に当時のビクター・エンタテイメントから発売された

「Dancin' To Jazz Collection」シリーズの1枚。

オリジナルはPrestige (PR-7471)で、1966年にリリースされている。


バンド・リーダーであるプーチョはニューヨーク生まれ、

バンド名を「ラテン・ソウル・ブラザーズ」と称してはいるが、彼自身ラテン系ではない。

『16歳の時に聴いたティト・プエンテ等のレコードの影響を受けた』

とアルバムのライナーでは語っている。

バンドのメンバーも詳しい経歴は全くと云っていい程判らないが、

アルバムの収録曲がかなり面白い。


スタンダードの「いそしぎ」にハービー・ハンコック作の「カンタロープ・アイランド」

「ゴールドフィンガー」に、バカラックの「ウォーク・オン・バイ」、

そして4,9曲目はビートルズ・ナンバーという節操の無さ。


5曲目の「ベトナム・マンボ」は何処がベトナムか聴いていても皆目判らず。

また、ラストのビートルズ・ナンバー「Yesterday」は

アドリヴに入ってからはもう完全にサルサ。

我々が知る原曲のイメージは、もはやそこには無い。

この手が好きな人向けの珍盤と云えよう。


但し、彼等のバンドとしての実力、力量はかなりのモノ。

この事を最後に付け加えておく。



 
 Pucho & The Soul Brothers / Tough !

 原盤 : Prestige PR-7471

 Reissue : ビクター・エンタテイメント VICJ-23135


1,Cantelope Island
2,Walk On By
3,Just For Kicks
4,And I Love Her
5,Vetnam Mambo
6,The Shadow Of Your Smile
7,Strange Thing Mambo
8,Goldfinger
9,Yesterday


Pucho (timbales)
Claude Bartee (ts)
Vincent McEwan (tp)
Williams Bivens (vib)
John Spruill (p)
Jon Hart (b)
Richard Landrum (conga)
Norberto Apellaniz (bongos)


1966年 2月15日 New York 録音

 

 



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2 コメント

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ジャズ×○○音楽=嗜好? (BreakN’Bossa)
2012-01-14 23:08:35
ポン酒猫さんは、ラテンにお強いですよね。僕もエディ・パルミエリとか、知らないわけではないんですが、やはりその道ウン十年の方は「鍛えが違う」ので、迂闊なことは言えません・・笑。雅楽が好きな方は和ジャズが好きなのかな?とか、ジャズ以外の音楽への嗜好が好みに反映されるのが面白いですし、ジャズの懐の広さだと思います。

そうそう、以前にキャンディドのリーダー盤を取り上げられてましたが、あの作品って実はアル・コーンの隠れ名盤なので、私も愛聴しておりました。あのチャカポコに乗ったテナーが心地よい(エディ・デイビスなんかもお似合い)のでしょうが、コンガとか打楽器奏者の作品は意外な客人が好演してたりするので裏ジャケ要注意!ですよね。

あっ、“家政夫のミタ”あらため、BreakN’Bossaです。今年に入ってから、この名前で統一しております。これからも更新、楽しみにしております。
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Unknown (ポン酒猫)
2012-01-15 04:20:00
>BreakN'Bossaさん

大学時代にジャズの他にサルサやサンバ、アフリカ音楽等を結構聴いていたので、ラテンに強いと思われているのかもしれません。

HNを変えられたのですね。こちらこそ宜しくお願い致します。

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