美脚ジャケットの第4弾は、デイヴ・ブルーベックが
コール・ポーターの作品を採り上げたアルバム。
ブルーベックのような、所謂理論派と云われる人のプレイは
えてして頭でっかちになりがちで、ややツマラナイものが多いように思える。
ジョン・ルイス、レニー・トリスターノ然りである。
本作品でもブルーベックのピアノ・プレイはさほど面白味がある訳ではない。
しかし、ベースのジーン・ライト、ドラムスのジョー・モレロと組んだ
トリオのまとまりは見事で、リズム隊として素晴らしいビートを生み出している。
その中で、ポール・デスモンドのアルトは美しい音色を響かせ
心地よいプレイを聴かせてくれる。
尚、2曲目の「Love For Sale」はデスモンドの抜けたトリオによる演奏となっている。
Dave Brubeck Quartet / Anything Goes!
Columbia CL-2602 CS-9402(Stereo)
ソニー・ミュージック・エンタテインメント SICP-1011
1,Anything Goes
2,Love For Sale
3,Night And Day
4,What Is This Thing Called Love
5,I Get A Kick Out Of You
6,Just One Of Those Things
7,You're The Top
8,All Through The Night
Dave Brubeck (p)
Paul Desmond (as)...Omit 2
Gene Wright (b)
Joe Morello (ds)
Produced By Teo Macero
1,3,4,8...1965年12月8日
2...1966年1月26日
5,6,7...1966年2月17日
New York Columbia Studio 録音
色んなアーチストで彼の曲を聴くのもジャズの楽しみの一つですね。
哀しい曲調に寄り添う切ない歌詞が胸に問いかけてくるのです、愛とは何か、と。
愛する心と憎む気持ちは心に及ぼす影響において同質であり矛盾せず同居しうる。
人は希望を失ったとき、そして全体との絆を断ち切ったとき、それを痛感するのです。
私にとって彼の曲は癒しにほかなりませんでした。救われたとは言いませんが。