思いの外、多くのギャラリーを引き付けていた青木繁展。
若かりし頃に深い感銘を受けた作品が、時代の流れとともに受け止め方がこんなにも変化することに驚きながら、会場を後にした。
もうひとつの美術展は、道隔てた市立美術館(写真上)で開かれている、“ フェルメールからのラブレター展 ”
オランダ絵画黄金期の画家ヨハネス・フェルメールの絵の中から、“ 手紙 ” という題がついた三作品を並べたもの。
今回来日した、<ワシントン・ナショナル・ギャラリー>の「<手紙を書く女>」と<アムステルダム国立美術館>の「<手紙を読む青衣の女>」は旅先で出会った。
また、アイルランド・ナショナル・ギャラリーの「<手紙を書く女と召使>」は、08年に東京・上野で開かれた<フェルメール展>で観た。
これら三作品、何れも再見だが、初見とはまた違った満足感が得られた。
この企画展、三作品に抱き合わせに、同時代のフランドルの画家たちの風俗画、特に、農村や酒場などでの非道徳的な日常を、陽気な筆致で描いたヤン・ステーンなど、40点ほどが架かっていたが、もともと興味がなく、流し見で早々に退散。
まだ観ていないのは、イギリス王室コレクションの「音楽の稽古」、ロンドン郊外のケンウッド・ハウスの「ギターを弾く女」、あと1990年に盗難にあってまだ見つかっていないボストンのイザベラ・スチュアート・ガードナー美術館の「合奏」の3点だけになった。
特に、「ギター――」には、最寄の地下鉄駅スイス・コテッジ(写真下)まで行きながらも、そこからケンウッド・ハウスへの一日一便のバスに乗り損ね、歩けば小一時間ほどもかかるらしい山道に怖じ気をふるい、ブラック・キャブは来ず、「もういい!」と気短の連れもいて断念、悔しい思いを残した。
盗難にあった絵は警察が見つけてくれることを祈るのみ。
イギリスの2枚は、何時かの出会いを夢見ているが、わざわざ飛行機に12時間も揺られて出向くほどの熱意も今はなく・・、「向こうから来てくれないかなあ」()
Peter & Catherine’s Travel Tour No.355
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます