ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

ナニー

2010年06月03日 | 本/図書館/言葉

 マルモッタン美術館から、モネの旅を始めた。

 高速郊外鉄道・RER‐C線のブーランヴィリエ駅を出て西へ進むと、ブローニュの森へと続くラグラヌ公園が広がり、そのなかほど、マルモッタン美術館(写真上)の青い幟が見える。

 10月も終わり頃の公園、これからの陰鬱な季節を前に、晴れ間を惜しむかのように子供を遊ばす女性の姿が多く目に付く。

 Photo話はそれるが、カタリナ が稽古で不在の折 「私がクマにキレタ理由(わけ)」というDVDをみた。
 筋はいたって簡単、マンハッタンでキャリアウーマンまっしぐらの筈だった女子大生のアニー。

 面接で、「この会社でどんな仕事がしたいのとの質問に固まってしまい見事に挫折。
 偶然、公園で出会ったセレブなマダムに、アニー (annie) ナニー (nanny) き間違えられ、ナニー、ベビーシッターになってしまう。 

 セレブだけれども、それぞれが勝手気侭な一家と暮らすうちに、明日の自分をみつけるというお話。
 プロモーションビデオによれば、ヒット作 「プラダを着た悪魔」の続編とか。

 なぜこんな話を、と訝られるのも無理はない。
 高級マンションが並ぶこの辺り、ラグラヌ公園に小さな子供を遊ばす女性の姿が多い。が、その殆どがベビーシッターのように見える。

4_4 3_3  よちよち歩きの子が押すカタカタ? 縁石に邪魔され進めなくなる。
 傍らの若い女性、声をかけるまでもなく腕組みをしたまま面倒臭そうに、長い足でぽいとカタカタの向きを変え後は素知らぬ顔。
 その割り切り振り、ベビーシッターならばこそ?

 「小さい目のフランス日記」(朝日文庫刊)という本がある。
 著者は朝日の記者で、この国の人々の暮らしぶりが面白おかしく書かれている。
 親は裕福でも子供は質素にとか、教師と教育方法について口角泡を飛ばして論じ合うなど、日本とは随分違うなと、読んだ当時は感じた。

 ただ、この本、84年の刊だが、著者によれば書いたのはその数年前のパリ事情、30年以上も前のフランス人の暮らし振り、今も、そんなに変わらないのかも?

 またまた、道草をした、話をモネの旅に戻さなければ!

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