風きれい赤き薔薇にふるゝとき (汀子)
季節はずれの天気が続こうが、その時期になれば薔薇は咲き、紫陽花は開く。
唐時代の詩人劉廷芝は、“ 年々歳々花は美しく咲くけれど、その花を見る者は歳々年々老いて哀しい ” と、花に喩えて人生の移ろいを詩った。
その花が美しく装う水無月・6月、“ 最低でも県外 ” との言葉を信じて一緒になることにしたが、それは見事な心変わりにあって、「どうしてくれるのよ!」と、すったもんだのドタバタ喜劇、三宅坂の変で明けた。
以前に小ブログ、<9月、何かが変る? >で書いたが、その続編。
社民党の政権離脱騒ぎ、党首の福島さんと幹部のお歴々、盛んに、「党首が内閣を罷免されたのだから、政権離脱が筋」という。
細川・羽田政権の末期、落ちた林檎を腐る寸前に拾わされ、箱を自社サの名に変えて売り出した。
党是を変えてまでして得た衆院議長と総理の座とは? 随分と臍を噛んだと思うこの党。
その「轍は二度踏まないわ!」と、かつての党首の名前まで出して、「駄目なものは駄目!」と鼻を蠢かす福島さん。
もともと、安全保障のあり方ひとつをとってしても、端から組むべき相手ではなかった。
海兵隊の抑止力、あの慎太郎さんだって「検証しろよ」と言ってるのに、「学ぶほどに海兵隊の抑止力が重大と気付いた」なんて、呆けたことを言った誰かと割れ鍋に閉じ蓋。
だから、罷免されたからなどと空疎な言葉を使わず、「政策が容れられなかった」と、正々堂々と言えばいいのに。
俳聖松尾芭蕉は、「不易流行」、“ 永遠に変わらないもの ” と新しさを求めて、“ 時代とともに変化するもの ” があり、その基はひとつと説いた。
福島さんにとって、沖縄の米軍基地の返還は、不易なるものだったのだろう。
さあ今日から衣更え。重く、暑苦しい服を脱ぎ、半袖で軽やかに。
ものなくて軽き袂や衣更 (虚子)
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