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Dakar2010 Stage6-Moto

2010-01-08 21:11:22 | Dakar

Dakar2010 第6ステージ(2010/01/07)



ANTOFAGASTA - IQUIQUE

Liaison 180km / SS 418km Total 598㎞


モト部門



二輪部門(Moto)は、KTMのマルク・コマ(スペイン)が4時間46分59秒でステージ優勝を果たした。
コマは、合計タイムを22時間42分20秒とし、総合8位から4位に浮上した。

総合首位に立つKTMのシリル・デプレ(フランス)は、コマから10分34秒遅れの4時間57分33で2位に入り、トップの座を守った。

3位には4時間57分37秒でヤマハのエウデル・ロドリゲス(ポルトガル)が、4位には5時間02分11秒で第5ステージを制したアプリリアのフランシスコ・ロペス・コンタルド(チリ)が入った。

前日の第5ステージでリアタイヤを破損したコマのサポートをしていたKTMのルカ・マンカ(イタリア)はSS10キロメートル地点でクラッシュし重傷を負った。
ヘリコプターで病院に搬送され初期診断の結果、頭部を負傷していることが分かり、脳神経外科集中治療室(NCU)があるチリの首都サンチアゴの病院へ移ることになっている。




モータースポーツは普通ドライビングテクニックとクルマのパフォーマンスが重要だが、ラリー・レイドでは、ナビゲーションも大きく勝負を左右する。今日のアントファガスタからイキケまでのコース、またまた、コーマがすごい走りを見せてくれた。SSの前半は、特に超デリケートなナビゲーションステージだった。SSのオープン役で地元を知り尽くしているチャレコでさえ迷ったほど。彼はKm23でミス・コースし、貴重なタイムをロスした。トップ集団で彼について走っていたダヴィッド・フレティニェ, アラン・デュクロ, パウロ・ゴンカルヴェス、パルアンデルス・ウルヴァルスターらもしかり、タイムをロスする。一方、総合トップにいるシリル・デプレはロペスについていかず、ロード・ブックに忠実に辿り、ミス・コース無し。無理な走りもせずに、地味な戦略でSSゴールに着いた。

今朝9番目にスタートしたタイトル保持者、マルク・コーマも「本日のナビの罠」に陥らずに走り切り、SS優勝、総合順位をアップした。総合タイムでもトップのデプレに1時間6分と縮めた。今日のSSでコーマはジョナ・ストリート、パウロ・ゴンカルヴェス(リタイア)、パルアンデルス・ウルヴァルスター、アラン・デュクロを追い越し、一気に4位も上昇した。しかし、優勝までの道はまだ遠い。




マルク・コーマ (Marc Coma): “優勝へのモチベーションは失っていない”

「今日は難しいSSだった。29kmで、ブラインドCPがあって、多くのライダーは右に行った。
私は彼らの後を走っていたが埃がすごくて、本当に走りにくかった。
でも、いいペースで走れたよ。
本当に今日はつらい一日だった。
酷い埃であまり見えなかったけど、沢山のライダーを抜き去ったが、それは決して簡単じゃなかった。
何も問題なくゴールできたことが嬉しいよ。
あの大変なトラブルがあった日の後、私は、1日1日のSSを一つずつこなし、レースを楽しみたいと言った。
でも、これからは違うよ。
毎日、高いモチベーションでスタートするんだ。
他のライダーのことは気にかけない。
現実的にいえば、優勝はむずかしい、ほとんど不可能と言ってもいい。
だからと言ってこの大会はもう終わったからバケーションを楽しむなんて、そんなわけにはいかない!」


ダヴィッド・フレティニェ (David Fretigne): “絶対あきらめない”

「29kmでミス・コースしてしまった。
その前は、ほとんどピストの無いコースだった。
それで、方向を失い迷ってしまったんだ。
7~8kmも走ってから、ミスしたことに気がついて急いでUターンしたら、チャレコ(フランシスコ・ロペスのこと)やウルヴァルスターたちとクロスした。
みんなでミス・コースしていた。
皆で一緒に同じピストを走っていて、いっしょに同じ方に進んでいった。
私だけ違った。
ロードブックでチェックして、正しいピストを見つけた、それも彼らが行ってしまった後にね。
正しいコースがわかったので、きっちり注釈どおりに走った。
GPSポイントがあるはずなので、そこをはずしてはいけなかった。
私のGPSを始動させて、再び走り始めた。
皆より遅れていると思っていたので、その後は、埃の中をできるだけ飛ばした。
少し順位が上がった。
今日は4位だった。
まぁまぁだ。マシーンのダメージは最低限におさえたかったから。
シリル(デプレ)はおとなしく良いレースをしたみたいだね。
彼は優勝が充分安泰だということを確信しさえすればいいんだ。
彼はすごく飛ばす。
後方で、私達は引き離されている。
しかしね、絶対あきらめないよ。
毎日、順位が入れ替わる。常に順位を上げる努力をしなければいけないんだ。
よりスピードを出すよう集中しなければいけないんだ。
それにしても今日のコースの最後部はすごかったね!
砂丘をすべり下りる、もの凄いコースだった!
眺めも最高だった。
2、3kmもあったかなぁ。
その麓の方に、たくさんの人が蟻のように見えた。
まえでトゥーケのエンデューロみたいだ。
たくさんの横断幕が建てられ、ものすごい観衆がいて応援してくれていた。
こんな斜面を下る時は、スタックしないようアクセルを踏まないようにしなければいけない。
後方に深く座って、後ろに体重をかけ、低いトルクを保ちながらパワーを出し続けるんだ。
そうすればマシーンが安定してカップをキープしできるんだよ。」



シリル・デプレ (Cyril Despres): “マルク・コーマは常に私の一番のライバル”

「今朝はあまり良いスタートではなかったのに、あまり問題が無かった日だった。
今朝は胃の調子が悪くて、難しい日になりそうだと予感していたんだ。
でもこのとおり、すばらしいステージだったね。
大きな砂丘を滑り降りるフィニッシュはすごかった。
もの凄いとしか言いようがない!
自分の手や尻が痛いことなんて忘れてしまった。
全ての痛みがふっとんでしまった。
25kmのすごい埃の中でチャレコ(フランシスコ・ロペスのこと)に出会った。
集団のトップで違う方向に向かって行った。
彼はチリ人で、彼は昨日SS優勝していて、ここは彼の地元さ。
小さなミスを犯してしまったが、誰にでもあることだ。
私はできるだけ集中して走るようにしていた。
ゴール手前は30kmも続くジャンピーなピストでなかなか手ごわかったよ。
ボブスレーに乗っているような感じで、最後の方では気分が悪くなってしまった。
マルク・コーマは、差は2分だろうが5分だろうが2時間だろうが、彼は常に私の一番のライバルだよ。」




ステージ6 順位

1. COMA (ESP) KTM 04:46:59
2. DESPRES (FRA) KTM 04:57:33 00:10:34
3. RODRIGUES (PRT) YAMAHA 04:57:37 00:10:38
4. LOPEZ CONTARDO (CHL) APRILIA 05:02:11 00:15:12
5. ULLEVALSETER (NOR) KTM 05:04:08 00:17:09
6. JAKES (SVK) KTM 05:04:25 00:17:26
7. PRZYGONSKI (POL) KTM 05:07:26 00:20:27
8. FRETIGNE (FRA) YAMAHA 05:08:36 00:21:37
9. STREET (USA) KTM 05:09:09 00:22:10
10. FARIA (PRT) KTM 05:14:58 00:27:59

総合順位

1. DESPRES (FRA) KTM 21:35:59
2. LOPEZ CONTARDO (CHL) APRILIA 22:18:14 00:42:15
3. RODRIGUES (PRT) YAMAHA 22:20:04 00:44:05
4. COMA (ESP) KTM 22:42:20 01:06:21
5. ULLEVALSETER (NOR) KTM 22:50:41 01:14:42
6. DUCLOS (FRA) KTM 22:57:55 01:21:56
7. STREET (USA) KTM 23:00:21 01:24:22
8. FRETIGNE (FRA) YAMAHA 23:36:56 02:00:57
9. JAKES (SVK) KTM 23:43:38 02:07:39
10. PAIN (FRA) YAMAHA 23:44:45 02:08:46