○ 無意味が大事なんだな Of human bomdage

2007-07-14 19:17:31 | ♪Weblog
わたしたちは世の中に役に立つ人間になる必要ですはない。またわたしたち個人は共同体の中で生きているから、共同体に奉仕する義務がある。わたしたちはちゃんと税金を払ったいる。税金を払うことにより、共同体からの恩恵に対する個人の義務は完了する。税金をまともに払っているわたしたちが,脱税ばかりしている政治屋にとやかくいわれる筋合いはない。
人はわたしたちが世の中の役に立つ人間になろうとしないとでも、人間は生きて呼吸をしているだけで世の中の役に立っているのです。たとえば、わたしたちは病気をします。すると医者のや薬剤師が儲かる。彼らは病人のお陰で生活が出来るのだから。わたしたちが病気になることによって彼らを生かしてやっている。わたしたちが死ねば、葬儀屋が儲かる。世の中の役に立たない人間なんて誰一人いない。

Of humam bondage(S・モーム)の邦題の「人間の絆」は誤訳である。この絆はつながった良い意味での絆をイメージするが、この場合は、束縛されている,隷属される その状態からfreeになるというイメージだ。

○ 名医 ② エキセントリック

2007-07-14 17:51:27 | ♪Weblog
夫人が落ち着いたところで事情を聞き出した先生は憤慨した。巻先生の診察室に向かいながらも反省することしきりだ。巻君を採用したのはやっぱり間違っていたのかなぁ。そうだなあ、「ちょっとエキセントリックなところがある」と他のベテラン医師たちが案じていたのに、自分が押し切るかたちで採用した。それだから、診察室の扉を開けつつ自然に顔が強ばり声にも怒気がこもり、いつものまにか尋問口調になる。 
「いったい全体どうしたことだね、巻君。大丈夫かね。いくら最近医療ミスとが流行っているといったて、こんな見え透いた誤診をしておったら、病院の信用なんてがた落ちじゃないか」
ふだんは、穏やかな先生が、口角泡を飛ばしていることというのに、巻医師は、涼やかな顔をして机に向かい、何やらカルテに書き込んでいる。 
「家内は、もうすぐ曾孫ができる身なんだよ。君。それに、オレはもうその…もうその… その家内に向かって、オメデタてすね、とは何事だ!」

巻医師は、チラッと顔を上げると、ニコリともせずにつぶやいた。 
「でも止まったじゃないですか、奥様のしゃっくりが」