大阪に出張した伊藤氏。てこずると思っていた商談すんなりと運び、本社に報告したところ、社長直々に感謝された。「この調子だと、今度のボーナスは期待していいな、昇進も間違い無しだ」と、つい伊藤氏は気が大きくなって、いつもは、会社の社内規定より安い宿に泊まって出張費用を浮かすのだが、きょうは規定の倍の高級ホテルに泊まり泊まることに決めた。自分にご褒美なのだ。
フロントで、シングルの鍵を受け取ろうとしていた。何か背後に視線を感じた。ふと振り返る。ロビーのソファーに透き通るような色白な和服姿の女が腰掛けていた。目がチラッとあった瞬間、女は微笑んだ。クラクラッとした。32、3才だろうか。ほっそりしているのに肉付きはいい。これほどいい女に会えたのはこれこそ自分へのご褒美ではないかと伊藤氏はニヤッとした。いつも臆病者で知らない女なんかに声をかけたことのない彼は自分でもびっくりするくらい自然に女に歩み寄ると、女もスーッと立ち上がって、軽く伊藤氏の手に触れると、伊藤氏の腕に自分の腕を絡ませてきた。端から見ると、まるで待ち合わせていた恋人か仲の良い夫婦のようであった。
フロントで、シングルの鍵を受け取ろうとしていた。何か背後に視線を感じた。ふと振り返る。ロビーのソファーに透き通るような色白な和服姿の女が腰掛けていた。目がチラッとあった瞬間、女は微笑んだ。クラクラッとした。32、3才だろうか。ほっそりしているのに肉付きはいい。これほどいい女に会えたのはこれこそ自分へのご褒美ではないかと伊藤氏はニヤッとした。いつも臆病者で知らない女なんかに声をかけたことのない彼は自分でもびっくりするくらい自然に女に歩み寄ると、女もスーッと立ち上がって、軽く伊藤氏の手に触れると、伊藤氏の腕に自分の腕を絡ませてきた。端から見ると、まるで待ち合わせていた恋人か仲の良い夫婦のようであった。