崖の上のポニョを見た。
バレーボールチーム・JTマーヴェラスの井上琴絵という選手がポニョに似ているとは思っていたが、映画を見ると、改めてあまりのそっくりさに驚いた。ホントはまずいのかもしれないが、ネットで拾った画像を掲載しておこう。半魚人の姿になっても瓜二つだ。
ところで、このポニョが全日本に選抜されていたので、間もなく始まるグランプリで見られるかと思っていたが、どうやら出番はなさそうだ。グランプリのメンバーから外れているらしい。
先日、全日本がどう変わるか期待していると書いたが、リベロも変わらなければならないポジションの一つだ。北京オリンピックでは佐野が務めたが、ボクとしてはグランプリで井上が見たかった。
リベロというのは守備の専門職で、レシーブ力に長けた選手を使うのが基本だ。これは今後も変わりはない。そして、レシーブ力ということにかけては佐野は一級品である。まさにレシーブの職人だ。
しかし、世界ではリベロは守備だけでなく、さらに多くの役割をこなすようになってきている。
繋ぎのパスでゲームのリズムを作り、ハイセットで攻撃にも絡む。バックアタックを打つように、アタックラインの後ろからジャンプしてのセットアップは男子の世界では当たり前である。そして、10年遅れで男子の戦術を取り入れると言われる女子の世界でも、リベロは守備専門ではなくなってきた。
ところが、佐野はこれができない。オーバーのパスがあまりにも拙いため、試合ではほぼ全てをアンダーでこなしている。そのために佐野がハイセットを上げると、ブロックの餌食になることが多い。
佐野の年齢を考えても、全日本はリベロの後継者を育てなければならない次期で、6月の大会では東レの濱口を起用していた。しかし、濱口もオーバーのパスはできないようで(使う素振りも見せなかったし、チームでもやっていない)、今のまま経験を積ませても、新時代のリベロにはなれそうもない。
そこで井上なのである。井上は守備が…という意見があるのは分かっている。確かにレシーブ成功率が30パーセント台の試合があるなんてリベロとしては考えられない。でも、今回はそれに目を瞑ってでも使って欲しかった。
井上は動きが派手(未熟なので不必要な動きが多いからだが)だし、バックラインを飛び越えながらのセットアップは視聴者の目を奪うに違いない。加えてポニョそっくりのルックスだ。絶対に人気が出るだろう。
そうすると、井上のようなオーバーでのパス、セットをしないリベロには物足りなさを感じるようになるはずだ。「守備はいいけどオーバーが使えないんじゃな~」という意見が大勢を占めるようになれば、オーバーパスがリベロの必須のスキルになっていくだろう。リベロは守備専門という考えを改める機会になればいい。そう思っていたのだが……残念。井上には実力がついてから全日本に来てもらおう。
※井上香織(キラ)も選出されている。井上琴絵(ポニョ)と混同しないように。
似てますでしょう? グランプリで見れないのは残念ですが。
リベロとセッターを育てるのは、また次の機会でしょう。
アタッカー陣は実力もあり、伸びしろも大きいので上手く成長させて欲しいですね。