「ご、御隠居、今夜の旅籠はここに決めましょう」。八兵衛が言った。「美味いものを食わしてくれよ」。そうして膳が部屋に運び込まれる。そのテレビ画面そのままに夕食が運ばれてきた。
昨夜の宿での出来事である。最近の旅籠は食堂での夕食が多くなっているが、昨夜の宿姥乃湯旅館は感心なことに部屋食だった。その代わり風呂にはシャワーも無ければ、ドライヤーも無かったが…
また、夜も暗くなるのが早い。厠へ行こうと部屋を出ると、真っ暗でシーンと静まり返っていたため、もう夜中か、時間が経つのが早いなと時計を見ると、まだ午後9時。秋田の夜もそうだったが、東北地方の夜はどこも早いようだ。その割に姥乃湯の朝は早くなかったけど。
それにしても、味のある旅籠だった。食事が済んで、後片付けに来た女中さんが言った。「番頭さんがお布団を敷きに来ます」と。番頭さん。ますます水戸黄門の世界だな。板東さんって名前の人かも知れないけどね。
ちなみに水戸黄門は放送してたわけじゃありませんよ。DVDを持って行ってたんです。スカパーの放送を録画したDVDが200枚以上ありますからな。(第1部~現在第24部が放送中)
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