幸福学専門30年 筬島正夫が語る本当の幸せ


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ダン・ブラウン原作 映画 天使と悪魔  浄土真宗親鸞会講師のブログ

2009-05-14 | 目的と手段
ダン・ブラウンのベストセラー小説を映画化した
天使と悪魔』(ANGELS & DEMONS)がいよいよ公開されますね。

原題:Angels & Demons
監督:ロン・ハワード
製作:ブライアン・グレイザー、ロン・ハワード、ジョン・キャリー
製作総指揮:トッド・ハロウェル、ダン・ブラウン
原作:ダン・ブラウン
脚本:デビッド・コープ、アキバ・ゴールズマン
撮影:サルバトーレ・トチノ
美術:アラン・キャメロン
編集:ダン・ハンリー、マイク・ヒル
音楽:ハンス・ジマー
製作国:2009年アメリカ映画
上映時間:2時間18分
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

天使と悪魔 感想・ストーリー(簡単なあらすじ)など
http://www.kadokawa.co.jp/sp/200902-01/index.php?cnts=01


5/15公開『天使と悪魔』予告編




映画のテーマは「宗教と科学の対立」だそうです。

さて、(少なくとも現代の)日本人はどうも宗教という概念に
乏しい感じがしますので、
宗教を「幸福」「目的」と置き換えて考えてみると
いろいろなことが見えてくるかもしれません。


以下、黒太字は、小説『天使と悪魔』からの抜粋です。

「科学は人間を救う、とあなたがたは言う。
 しかしわたくしに言わせれば、科学は人間を
 破滅させてきたのですよ。

 まわりをご覧なさい。
 科学が約束したことはまったく守られていない。
 効率化と簡素化は、汚染と混沌を生み出したに
 すぎません。
 わたくしたち人間は、分裂と混乱のただなかにある種
 であり、
 破滅への道を突き進んでいるのです」

「科学の教科書には核反応を起こす方法は書かれていますが、
 その善悪を問う章はないのです」


確かに、科学は進歩しましたが、イコール、わたしたちの幸福
ではないようです。

『なぜ生きる』という本には次のように書かれています。

 「生きるってスバラシイ!」いつも充実感にあふれ、
 未来に自信を持って生きている人は、どれだけあるでしょう。
 ハイテク進んで豊かさ遅れた二十世紀は、「不安の世紀」とよばれ、
 物質的には最高に恵まれた私たちに、これといった不足はありませんが、
 奥底からの満足もなく、ぼんやりした不安とむなしさが蔓延しています。
 「ああ、なんだかつまらない」こんなつぶやきがもれることはないでしょうか。


  

ハイテクという科学技術は進んでも
心の豊かさは返って損なわれ、不安な時代になってしまったのは
まことに皮肉なことです。
良識ある人は、このままでは駄目だとも思うのでしょうが、

「自分がしたことの意味を考えようと一瞬でも立ち止まれば
 わけもわからないうちにもっと要領のよい誰かに追い越されて
 しまう。
 だからあなたがたは進みつづける」(天使と悪魔)


と書かれてあるように、ものすごい時代の力に押し流されて
技術ばかりが先走ってしまっているようです。
だから、こういう指摘も飛び出します。

「道徳は科学ほど早く進歩しない。
 人間は持てる力に見合った進歩を精神面でとげていない。
 兵器を造れば、使わずにいられないものだ!」(天使と悪魔)


アインシュタインは言います。

「手段は完全になったというのに、
 肝心の目的がよくわからなくなったというのが、
 この時代の特徴と言えるでしょう。」

  『アインシュタイン150の言葉』



さらに『天使と悪魔』にはこう書かれています。


「たしかに、科学は病気や苦役による悲惨さを
 軽減し、娯楽や利便のためのたくさんの道具を
 与えてくれたかもしれない。
 しかし、科学は感嘆すべきもののない世界に
 わたくしたちを置き去りにしました。
 夕日はただの波長と周波数に成り果てました。
 
 人間としての自尊心さえもが、いまや重んじ
 られていません」

「科学は癒すこともできるが、
 殺すこともできる。
 それは、科学を操る人間の心しだいです。
 わたしの興味は、心のほうにあります」


そう、心、心が大事。
手段は目的のためにあるもの。
私達が求めているもの、それは『幸福』のはずです。

真の宗教は、生きる目的である「本当の幸福」を教えるものでは
ないでしょうか。

再びアインシュタインに登場してもらうと

「生きる意味はなにか?
 その質問に答えるのが宗教である」

       (私の世界観)


とありますように、
本来の宗教は、生きる意味である、真の安心、満足を教えるもの
でしょう。
つまり、

本当の宗教は「目的」
科学は「手段」

ということです。
アインシュタインは言います。


宗教と科学の領域はそれぞれはっきり区別されていますが、
にもかかわらず、宗教と科学には、強い相互関係が存在します。

宗教は目的を定めるものとされていますが、広い意味で科学から
学ぶところがあります。
それはどんな手段が目的を達成するうえで役に立つかを学ぶのです。

      (私の世界観)



つまり、科学は手段、宗教は目的を教える、といったところでしょう。
アインシュタインには次の有名な言葉があります。

 宗教なき科学は不完全であり、

 科学なき宗教は盲目である。

      『Out of My Later Years』


今一度「天使と悪魔」のテーマに戻りましょう。
それは

「宗教と科学の対立」

というものでした。

しかし、

本当の宗教は「目的」
科学は「手段」

とするならば

「目的と手段の対立」

などありえません。
目的と手段の本末顛倒、主客顛倒ならありえますが、
手段は目的のためにあるので、対立はありえないのです。

では、なぜ対立してしまうのか。
ズバリいえば、ここで指し示す宗教の「目的」が間違っているから
と考えるのが最も有力な説ではないでしょうか?

ちなみにここででいわれる「宗教」とは「キリスト教」のことです。
科学も迷走し、キリスト教にも生きる意味を見出せなくなり

「だれもが、人生には意味があると信じたいと思っている」

「わたくしたちは意味を求めて叫んでいます。
 そう、ほんとうに叫んでいるのです」   (天使と悪魔)

となってしまっています。
「目的」を求め、指南にしたがっても、どこにもたどりつけない。
だから、手段であるはずの科学が進歩しても空回りばかりと
なってしまっているのではないでしょうか。。


この絶叫に答えてくれる宗教はどこにあるのでしょうか?


アインシュタインはまた、このような言葉も残しています。



 「現代科学に欠けているものを埋め合わせてくれる宗教があると

  すれば、それは『仏教』です」(Albert Einstien)

  If there is any religion that could respond to
  the needs of modern science, it would be Buddhism

           『Science & the Search for Meaning』 


 ニーチェ(Nietzsche, 1844~1900)ドイツ哲学者

もまた言っています。

「仏教はキリスト教に比べれば、100倍くらい現実的です。

 仏教は、歴史的に見て、ただ一つのきちんと論理的にものを

 考える宗教と言っていいでしょう。」


「『敵対によって敵対は終わらず』とは、ブッダが残した感動的な

 言葉です。ブッダの言うことはもっともなこと。

 キリスト教の土台となっている「恨み」や「復讐」といった考え

 は、健康的なものではありません。」


「残念なことに、ヨーロッパはまだまだ仏教を受け入れるまでに成

 熟していません。仏教は人々を平和でほがらかな世界へと連れて

 いき、精神的にも肉体的にも健康にさせます。」


「キリスト教に比べたら、仏教は100倍も誠実で客観的な宗教

 です。」

                        『アンチクリスト』






「今日、英訳を通じて、初めて、東洋の聖者親鸞を知った。
 若し、十年前に、こんな素晴らしい聖者が東洋にあったことを知ったなら、
 私はギリシャ語や、ラテン語の勉強もしなかった。
 日本語を学び、親鸞聖人の教えを聞いて世界中に弘めることを、
 生き甲斐にしたであろう」
     
                 (ハイデッガー老後の日記)




歴史上の人物ベストワン

 今から八百年前、鎌倉時代に活躍なされた浄土真宗の祖師・親鸞聖人。
 あるテレビ番組では、戦後出版された本の中で、最も多く語られた
 「歴史上の人物ベストワン」と紹介されました。
 

「人類が今日ほど親鸞を必要としている秋はない」(讃歌 親鸞)

 作家・井上靖氏の言葉です。
 多くの文学者、哲学者を魅了し、
「世界の光」と仰がれる親鸞聖人。

 なぜ聖人は、かくも輝きを放たれているのでしょうか。
 試みに、近くの図書館へ行き、明治以降の文学者、哲学者の書物を
 ひもといてみたならば、聖人の言動に共鳴し、感動し、共感する言葉の
 数々に出会うでしょう。
以下、その一部を紹介します☆


     *   *   *
「親鸞のようなひとにめぐり会えたことは、一介の文学者としても、
 人間としても、生涯のよろこびである」(丹羽文雄『親鸞』)

「親鸞を語ることは私にとって人生を語ることにひとしい。(中略)
 私のまず最初に言うべきことは、親鸞に出会ったというその謝念で
 なければならぬ」(亀井勝一郎『私の宗教観』)

「わたくしは、何ということなく、親鸞がすきだ。
 蓮如がすきだ。
 すき、嫌いでいうのはへんだけれど、正直な表現でいえば、そうなる」
  (吉川英治『折々の記』)

「鎌倉というのは、一人の親鸞を生んだだけでも偉大だった」
  (司馬遼太郎『この国のかたち』)

「科学を何に使うか、その目的を教えるのが宗教の役目だ、
 とアインシュタインは訴えた。
 『私の世界観』 という本には、「人生の意義に答えるのが宗教だ」
 とも書いている。
 二十一世紀が「宗教の時代」といわれるのは、もっとも大事な
 人生の目的を、はっきり指し示す「真の宗教」が、希求されているから
 であろう。

   人生の目的はあるのか。
  〝あるから早く達成せよ〟

 これ以外、親鸞聖人のメッセージはなかった」

          『なぜ生きる』

         *   *   *

人生の目的あることを明らかにされた方が親鸞聖人なのです。

ここにかくも絶賛される所以があるのでしょう。



今週末、5月17日(日)に、富山県射水市内で


「命の大切さを学ぶ仏教講演会」

が開催されます。

参加申込み、お問合せは、メールでどうぞ。

詳しいご案内を送らせていただきます。

info@shinrankai.or.jp



親鸞会 は、本当の親鸞聖人の教えを、

正確に、一人でも多くの皆さんにお伝えするための集まりです。






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