尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

詩「かたまってくるもの」

2012年09月24日 00時12分42秒 | 新詩集
どう説明すればよいものか

じっとしていると
かたまってくるもの
黙っていると
かたまってくるもの

それは体というものであろうか
心というものであろうか
主語というものであろうか

主語であるわたしが
狂わぬために
体のまわりに
ハエのように飛ばすもの
それは葉巻の煙ではない
言葉たちである
述語である

主語は間違わない
間違うのは述語である
しかし
狂うのは
いつも主語である

そこまで
我慢して聞いた主語Nは
目的語Aを捨てたのである

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