フォトポエム「道をいそぐ」

おんなは
道をいそぎながら
うつむきかげんに
考えた

わたしは
孤独がきらいだけれど
孤独な男は好き

たとえ
この世の終わりだとしても
ひとりぼっちは
うらぎらないもの

フォトポエム「ほんとうのことは」

ほんとうのことは
なにがおこっても
なにもおこらなかったというような
そのとき
というものがある

写真「正午の歩み」

フォトポエム「おんなが走る」

馬が走ると
風がまき起こるだろう
しかし
女が走ると
世界はだまり
風は息をのむ
つまり
大地にとって
女は馬ではない

アートだよ！フォトポエム「行列」

「歩きはじめた木」

ネジを
きりきりきり
まかれてしまったので
さも
わたしには行くべきところが
あるというふうに
ひとは
行進しなければならない
ひとは
木から降りたサルであり
また、歩きはじめた木でもある