OSQZSS

オープンソース準天頂衛星(QZSS)受信機

PlutoSDRの備忘録

2022-03-15 12:13:23 | SDR
いまさらながらAnalog DevicesのADALM-PLUTOに手を出したので、
自分のために備忘録。



まずは、Windows PCにドライバーをインストールします。

wiki.analog.com: Windows Drivers

次に、ファームウェアをアップデート。
現時点で、最新のファームウェアはバージョン0.34です。

wiki.analog.com: Pluto/M2k Firmware Updates

アップデートが完了したら、sshでログインして、バージョンを確認します。
PlutoSDRをPCにUSBで接続しているとき、ネットワークモードのIPアドレスは
デフォルトで「192.168.2.1」になっています。

しかし、PlutoSDRはbootするたびにsshのキーが変更されてしまいます。
その度にキーを削除して再発行するのは面倒なので、次のようなconfigファイルを
C:\Users\<user_name>\.ssh\に置きます。



これで、コマンドプロンプトから「ssh plutosdr」を実行すると、
キーをチェックせずにrootでログインできるようになります。



PlutoSDRをシャットダウンするときは、「poweroff」コマンドを使います。
LED1の点滅が停止したら、USBケーブルをPCから抜いて、電源を落とします。



PlutoSDRがカバーしている周波数は、デフォルトで325MHzから3.8GHzです。
これは、PlutoSDRにログインして、以下のコマンドを実行することで、
70MHzから6GHzに拡張することが可能です。

# fw_setenv attr_name compatible
# fw_setenv attr_val ad9361
# fw_setenv compatible ad9361
# reboot

wiki.analog.com: Customizing the Pluto configuration

PlutoSDRは、USBのネットワークモードでホストPCに接続するだけでなく、
LAN経由でネットワークデバイスとして接続することもできます。
この場合には、USB-LAN変換のアダプタと、外部電源が必要になります。



PlutoSDRがサポートしているUSB-LAN変換のチップセットは、以下のサイトで確認できます。
外部電源は、スマホの充電器で十分です。

wiki.analog.com: USB OTG – HOST function Support

LAN経由でアクセスするためには、PlutoSDRにローカルエリアのプライベートIPアドレスを
アサインする必要があります。このIPアドレスは、PlutoSDRをPCに接続した際に
大容量記憶装置として認識されるフォルダに含まれる「config.txt」で指定します。



「config.txt」をテキストエディタで開き、[USB_ETHERNET]の「ipaddr_eth」に、
プライベートIPアドレスを指定します。この例では「192.168.11.40」にしています。



PlutoSDRをrebootした後、同じローカルエリアに接続されたPCから、
sshでログインすることができます。



また、PlutoSDRの機能にアクセスするためのインターフェイスとして、
Analog Devicesから「libiio」が提供されています。

wiki.analog.com: What is libiio?

libiioをインストールしたPCから、コマンドプロンプトで「iio_info -S」を実行すると、
ネットワークに接続されたPlutoSDRを確認することができます。



ここまで準備ができたら、Analog Devicesが公開しているworkshopの資料を参考に
PlutoSDRを動かしてみましょう。

GitHub: sdrforengineers / LabGuides

P.S. PlutoSDR rev. Dの回路図を眺めていたら、USB-OTGのチップ以外に、
USBシリアル変換のFT230XQが外部電源のポートに搭載されていることに気づいた。

このUARTからもPlutoSDRに接続できそうだったので、Tera Termで開いてみたら普通に
ログインができました。Baud Rateは115,200です。


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