アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

ルルドのお水

2008年07月23日 | Weblog
   ルルドのお水

 「水道水をペットボトルに詰めて売る」というニュースに、「また偽装か!」と思ったら違った。
 山形県長井市が、水道水があまりにもおいしいので、ペットボトルで売り出すことにしたというのです。置賜野川の伏流水100%使用という、純粋なおいしさが売り物とか。「置賜野川」…これ読めましたか?私は読めませんでした。固有名詞ですから、読めなくてもOK。山形県庁へ問い合わせませんでしたが、読みは、「おきたまのがわ」だそうです。
 商品名は公募で決め、「山紫水明の郷長井花のしずく」に決まった!名前が長すぎるっつーの!あ!いいんですね、長井市だから長い名前!うまい!
 「まず地元の自動販売機で、1本110円で販売します。となりの蛇口からいくらでも同じ水が出るので…果たして売れますか…」売れなくてもいいんです。古里の水を誇ることができるというのが尊いです!偽装をせずに、水道水と堂々と謳うところが、好感が持てます。なぜそんなに褒めるかって?私は、長井市を旅して、「いいところだなあ」という感想をもっているからです。「フラワー長井線」になる前の、「国鉄長井線」で、のんびり旅。早春で、「バッケ(ふきのとう)」をいただいたのが印象的。いろりであぶった、串団子!大きな水瓶に入った手づくり豆腐・・・食い物ばかりかって?人が良いから食い物がいいんです。
 水道水の販売は、東京都でもやりましたね。「東京水」と、名付けて100円で売っていましたが、今も売っているかどうか。発売当初(もう3年以上前)は、なかなかの人気でした。水道水が、安全でおいしい国って、世界中に誇れます!
 
 私が最も感動したお水は、知る人ぞ知る。知らない人は知らない、ルルドのお水です。

 フランスとスペインの国境、ピレネー山脈の麓に人口1万人あまりの小さな村ルルドがあります。ルルドには、「聖母御出現の場」として今もなお名高い、カトリックの聖地マッサビエールの洞窟があります。そして、その洞窟の入口に、最も歴史があり、最も神秘的な、「奇跡の水」、ローマ法王庁にも奇跡として認定されている、「ルルドの泉」があります。

 現在、「ルルドの泉」は、年間500万人の巡礼者が訪れるカトリック最大の聖地となっています。
 ルルドにおける病気の全快は、そのすべてが奇跡であるということでもないのでしょうが・・・・ノーベル生理・医学賞を受賞されたアラン・カレル博士は、著書『ルルドへの旅』の中で、29歳のときの自らの体験をもとに「奇跡が起こったことには異議の唱えようがなかった。なんといっても、奇跡であり、しかも大奇跡であることは確かだったからだ。」と述べています。

 平成17年1月。私は、不覚にも病気を患ってしまいました。原因不明の難病。自分の不注意や不摂生に関係なく発病し、自分の努力では治癒しない。

 アメリカ合衆国マサチューセッツ州レキシントンに、悟さん美恵子さん御夫妻が現在も住んでおられます。たまたま、お互いの娘達が同じ小学校(ボストン郊外アーリントン市のダレン・スクール)で同級生だったことから、おつきあいさせて頂き、23年となります。
 悟さん美恵子さん御夫妻は、パリに留学しておられた二女さんの卒業式出席のため、パリへ行かれました。パリへ行った際ルルドまで足を伸ばし、難病の私にお水を汲んできてくださいました。ありがたいことです。「人の心」、「思いやり」というものを改めて感じさせられました。

 ルルドは、「ピレネー山脈の麓にあり…」となると、フランスでも辺鄙な場所であるように感じます。しかし、ルルドからトゥールーズまでは電車で2時間、トゥールーズとパリの間は、フランスの誇るTGBが3時間半で連絡しているそうです。つまりパリからルルドまで6時間程度で行けるようです。ルルド駅から聖母の洞窟までは、歩いて10分少々。洞窟の隣で聖水を汲むことができるのだそうで…お水を汲んで帰るだけなら、早朝パリを出て夜に戻ることも可能ですが、日帰りはきついでしょう。ルルドの町には、駅から洞窟までの道にホテルが軒を連ねており、予約なしでも泊まることが出来るようです。

 かくして、悟さん美恵子さん御夫妻の手により、ルルドで汲まれたお水は、ルルド-(TGB)-トゥールーズ-(電車)-パリ-(飛行機)-ボストン-(車)-レキシントンと運ばれました。そして、航空郵便で日本の私の所へ到着しました。お水が国際郵便で送られてくることにも驚きましたが、ルルドのお水を手に入れた感激は、我が57年間(当時)の人生で屈指のものでした。

 さて、このお水を飲むにあたって家内から出された条件は…
1 「大安」に飲むこと・・・ローマ法王庁と「大安」の関係はよく分からんが、仕切り屋の家内には逆らえないので、従うことに。
2 独り占めにしないこと・・・これについては、「Aさんは、肝臓が悪い」「Bちゃんは、鬱ぎみ」「Cさんは、便秘ぎみ」…皆さんに分けてあげたいとの意向…。そんなに配ったら、私は数滴しか飲めない…。

 平成17年6月7日(大安)の朝、私は、首尾良く数滴のルルドのお水を飲むことが出来ました。ローマ法王庁認定の奇跡のお水だけあって、病状はグングン良くなり・・・あれから3年を経過した今、何度も書きますが、気温36℃のバンコクで、6時間にわたりゴルフをするまでに回復したのです。

 御参考までに有名な実話のひとつを・・・ 
 グラスゴー(イギリス)の3歳になる少女が、腎臓の悪性腫瘍にかかった。一部は摘出したが、悪性腫瘍は、頭蓋骨に転移し、身体はやせ衰え、毛髪は抜け落ち、皮膚は黄色に変わり…医者もさじを投げた。
 両親は、わらにもすがる気持ちで、少女をストレッチャーに乗せてルルドを訪れた。聖なる水に身体をひたし、水を飲ませた。帰宅して3日後の朝、少女がベッドの上に座ってオレンジを食べ始めた。そして数日で腫瘍は消え去り、あとは健康な少女と何ら変わらぬ体になった。この出来事は、医学界でも評判になり、「ルルドの奇跡の水」として有名になった。遠藤周作の、「聖書のなかの女性たち」にも、詳しく書かれています。
 こうした奇跡がなぜ起こるのか、信じられないけど事実・・・
 「ルルドのお水」は、世界の超常現象の中でも、一流中の一流ですね。

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