アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

トヨタのファンは幅広い…タリバンまでもが!

2010年06月14日 | Weblog
 トヨタ…米国で叩かれましたが、あの騒ぎがウソのように静まってしまいました。対応が真摯だったため、イチャモンをつけるところがなくなったといったところでしょう。狂言ユーザーが、次々暴露されたことも沈静化の後押しになったことでしょう。日本人として、日本車の信頼回復は嬉しいことです。

 すっかり元気を取り戻したアメリカでのトヨタ。レクサスのCMが話題という(動画共有サイト)。レクサスLFAの排気音をスピーカーから流し、排気音だけでスピーカーの前に置かれたシャンパングラスを割る。高周波サウンドで、グラスは握りつぶされたように割れました。LFA、3,750万円。車がここまで来たか?って感じです。移動・輸送の手段としては、排気音でグラスを割れなくてもいいと思うのですが…。

 トヨタ車について、アメリカでは大騒ぎになりましたが、ヨーロッパでは騒ぎらしい騒ぎにはなりませんでした。煽動しようとしたメディアがありましたが、人々は動かされませんでした。なぜ?

 アメリカを車で走ると、必ずといっていいほど故障車を見ます。(最近は少なくなったということですが)その大半が、ボンネットを開けてなにやら修理(?)している…。「オマエ本当に修理できるのか?」とツッコミたくなる…。
 ところが、ヨーロッパでは…およそ1か月走り回ったことがありましたが、故障車を見ることはありませんでした。
 この違いに、この度のトヨタ車に係わる騒ぎ方の、「欧と米の違い」が表れていると思います。

 アメリカの場合、「車はラインに載って作られるもの」の感覚。「故障した?一応修理してみるか。原因はメーカー側にある?訴えるぞ」こんな感じでしょうか。「手入れ?そんな面倒な」ですから、故障は当然。
 一方ヨーロッパは、「車は、手で作るもの感覚」。持ち主が車を熟知し、個性を引き出そうとする。車も持ち主の期待に応えようとする。家族のように可愛がる。だから、故障で路肩に止めなければならない事態は稀。ヨーロッパの自動車メーカーの数は、アメリカのおよそ6倍ですから、歴史的に「手作りの車」という感覚が培われてきているのです。

 そんなわけで、ヨーロッパの人々の多くは、「アメリカのトヨタ叩きは、トヨタの問題ではなく、(一部のアメリカンが)車を愛していないということだろうがぁ!」という意識で眺めていたことでしょう。

 ところで、オサマ・ビン・ラディンが、タリバンへ贈った車ですが、トヨタの四輪駆動車でした。単に四輪駆動車なら、トヨタ以外にもたくさんある。なぜ、テロリストはトヨタが好きなのか?
 中近東におけるトヨタの信頼度は他の追随を許さない。シャシは、世界一でしょう。シャシは、日本語では、「車台」と書くように、車の基礎基本です。近年は、シャシといえば、フレーム、エンジン、トランスミッション、ドライブシャフト、ディファレンシャル、ステアリングギア、サスペンションまで含めるようになっています。
 シャシが頑健で、壊れない。当然長持ちする。そこへもってきて燃費がよい。おまけに、排気音でグラスを割る…選ばれるはずです。それだけでは、テロリストに喜ばれないだろうって?シャシのほか、サスペンションが抜群に良いのです。オフロードを利用することが多いテロリストが、トヨタを選ぶ所以です。それにしましても、テロリストに喜ばれるのは…名誉?不名誉?