アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

出世魚、「…アソ→ハト→カン?タル?」

2010年06月04日 | Weblog
 日本で暮らして、楽しいことばかりです。もっとも、私の場合どこで暮らしても楽しめる自信がありますがね。
 出世魚、これって日本独特のものだと思いますが…楽しいです。

 まず、代表的なのがブリ。私の知識(居住している地方で言われている)は、「フクラギ → イナダ→ハマチ → ブリ」です。しかしこれが、地方によって名前がかなり違う。北陸地方などは、「ツバエリ → コズクラ → フクラギ → アオブリ → ハナジロ → ブリ」なんと、6度も出世します。九州も、6度で、「ワカナゴ → ヤズ → ハマチ → メジロ → ブリ → オオウオ」。九州の完全体は、「ブリ」ではなく「オオウオ」なのです。

 スズキは、「セイゴ→フッコ→スズキ→オオタロウ」とか「セイゴ→ハネ →スズキ」。まあ、セイゴとスズキを覚えておけば用は足りそうです。

 ボラも出世魚として有名(?)で、代表的な呼び名は、「オボコ → スバシリ → イナ → ボラ → トド」。サカナが最終的に「トド」になるところが凄い。トドは哺乳類ですから!え?そのトドと違うって?ハイハイ。
 「トド」は、日常語に派生して「とどのつまり」として使われています。つまり、ボラの完全体はドド。「イナセ」も、「粋でイナセ…」などと使われていますし、「オボコ」も、東北・北海道では、「赤ちゃん」とか「世間ズレしていない」という意味に使われています。
 龍馬、司牡丹、哲夫さんの高知では、「イキナゴ → コボラ → イナ → ボラ → オオボラ」です。さすが高知!オオボラ(大法螺)で締めくくるあたり、凄いと思います。それに、「粋な子→小法螺→否→法螺→大法螺」計算され尽くしたものですよこれ!

 イワシも出世魚で、「シラス→ カエリ→コバ→チュウバ→オオバ」シラスは有名。チュウバは、なかなか音が出ない。そのチュウバじゃないですね。イワシは、「ニシン目ニシン科」。「ニシンは、川を遡上して産卵する」と、言ったら、日本人の75%は、「嘘つき!」と、言うでしょう。でも、本当に川へ上って産卵する種類のニシンがいるのです。私は、川でニシンを釣りましたから!

 日本人は出世好きで、「出世魚」の他に、「守破離」があります。
 「まず、受け継がれた物を守る」→「時代に合わなくなった物を破り捨てる」→「新しく、オリジナリティ溢れる工夫をして、受け継がれてきたものを越える」

 格調高く締めくくるところでしたが、下世話な締め方で申し訳ありません。「自民党をぶっ壊す(小泉元首相)」これは、「破」でしょう。鳩山さんは、「守(辺野古)」の段階で、守らなかったので退陣…。
 人の行為は、「守」「破」「離」…日本語凄いわ!新しい総理大臣が今日決まります…。