< 冷酒でドカン >
しょっちゅう旅をするようになってから、あたりまえだが距離感が変わってき
た。
言い換えると、生意気だが、日本が狭くなったような気が最近しているのだ。
横浜の自宅を午前6時前に出れば、信州須坂の行きつけの戸隠蕎麦屋に午前11時
に到着できる。須坂によらずそのまま富山に向かえば、午後1時ぐらいに富山駅で
白えびの掻き揚げ丼の遅い昼飯を食える。
北に同じぐらいに出れば昼には、会津の大内宿でシャキシャキ葱を箸にしてうま
い冷たい汁蕎麦が食えるであろう。出発した日に宮城県あたりのどこかで一泊すれ
ば、翌日の夕方には北海道に楽に渡れる。
西のほうに向かえば、夕方ぐらいに淡路島の宿にチェックインできるのだ。昼は
どこでなにを食べているか検討がつかない。なぜかと言うと、西方面へ向かうと
名古屋、京都、大阪、神戸と、どこかでラッシュにぶつかってしまうからである。
わたしは酒飲みである。
いまは、もっぱら焼酎しか呑まないようにしているが、ウイスキーでも日本酒で
も好きである。本当に好きなのは日本酒である。とくに、吟醸の冷酒がうまい。
量さえ適当であればアルコールも良薬だとわかっているが、ついつい度を越して
しまう。

日本酒の中でも、とくに冷酒でよく失敗した。
五合ぐらいまでは、まったくなんともないのだが六合をこすとソロソロいけな
い。七合にはいったころ、自分でも目つきがかわってきたのがわかる。すみませー
ん、もう一本!もはや誰も止められない、っていう感じになっちゃうのだ。
いよいよ来るなあ。やっぱり来るのね。こんなに冷酒呑んだんだもんね。そう、
爆発的な酔いが突然、ドカーンと襲うのだ。こうなると、ふと頭に思いついたこと
と実際に喋ったことの区別がつかなくなる。あれ、さっきは思いついただけで言っ
てないかな。自信がなくなる。いわゆる、同じことを何度もいう、くどいヤツにな
るのだ。不思議と熱燗にすると爆発的な酔いはこない。
焼酎やウイスキーはジワジワ酔いであり、冷酒のような、この突然のドカン酔い
がまったく無い。ドカーンときてしまうと、翌朝眼を覚ますまでなにも記憶がなく
なってしまう。なにを喋ったのか、どんな行動をしたのか、勘定を払ったのか、
なにも思い出せない。どちらかというと、知るのが怖いぐらいだ。日本酒について
はいろいろな失敗があったが、テーマが違うのでここでは書かない。
そんなわけで、日本酒とりわけ冷酒は、なるべく呑まないようにしている。
それでもビジネスがらみや大先輩など、勧められたら断れない場合もある。禁断
には指定できないのである。しょうがなく酒を一、二合つきあって焼酎に変えたり
する。
日本酒をすこしでも呑んで、そのうえで、合計量でいつもより呑んでしまったな
と思ったら、適当な安ホテルに迷わず泊まってしまおう。ある日そう決めたら、
スッと気が楽になった。そのほうが翌日のためにも身体も楽であるし、乗り過ごし
てタクシー代を使うのに比べれば安上がりである。
長い間、旅こそあまりしなかったが、たびたび、都内に一泊することはかなりあ
ったのである。
旅にハマる前であれば、長野とか新潟とかに行くとなれば二、三泊以上必要では
ないかと思っていた。
それがいまでは場所にもよるが、日帰りでも充分いける。一泊あれば充分、楽勝
だぜと思うのだ。
そして、一泊であれば、なんとなれば着替えさえもいらない。呑みすぎて泊まっ
たりしたことを思えば、ノー・プロブレムである。
こんな、ひとにいわせればプロブレムな考え方が基本にあるから、一泊分の着替
えで二泊したりと、わたしの旅は自由自在に変幻可能である。実はこれをいいたく
て、長々と日本酒だ冷酒だの話を書いたのだった。
ところで、旅館の夕食時の飲み物ってどうしてビールとお酒と冷酒しかないので
しょうね。焼酎をグラス売りでだしてくれる旅館は、ほんとうに滅多にない。せっ
かく日本酒を呑まないようにしているのに、ついつい冷酒を頼んでしまう。ほかに
選択肢が無く、仕方なくて、ね。
日々のストレスに加えて、長距離ドライブの疲れの蓄積。身体に温泉の効能、
五臓六腑に冷酒の威力。
相乗効果、とういより相乗一斉攻撃された結果として、日本中のどの子どもより
早い時間帯に撃沈、爆睡しちゃうのだ。わりとね。弁護するようだが、早寝は冷酒
のドカンのせいだけではない。
たぶん、旅をしているときは、時間の流れもフツーの速さやリズムとは違うのか
もしれない。・・・きっと。
しょっちゅう旅をするようになってから、あたりまえだが距離感が変わってき
た。
言い換えると、生意気だが、日本が狭くなったような気が最近しているのだ。
横浜の自宅を午前6時前に出れば、信州須坂の行きつけの戸隠蕎麦屋に午前11時
に到着できる。須坂によらずそのまま富山に向かえば、午後1時ぐらいに富山駅で
白えびの掻き揚げ丼の遅い昼飯を食える。
北に同じぐらいに出れば昼には、会津の大内宿でシャキシャキ葱を箸にしてうま
い冷たい汁蕎麦が食えるであろう。出発した日に宮城県あたりのどこかで一泊すれ
ば、翌日の夕方には北海道に楽に渡れる。
西のほうに向かえば、夕方ぐらいに淡路島の宿にチェックインできるのだ。昼は
どこでなにを食べているか検討がつかない。なぜかと言うと、西方面へ向かうと
名古屋、京都、大阪、神戸と、どこかでラッシュにぶつかってしまうからである。
わたしは酒飲みである。
いまは、もっぱら焼酎しか呑まないようにしているが、ウイスキーでも日本酒で
も好きである。本当に好きなのは日本酒である。とくに、吟醸の冷酒がうまい。
量さえ適当であればアルコールも良薬だとわかっているが、ついつい度を越して
しまう。

日本酒の中でも、とくに冷酒でよく失敗した。
五合ぐらいまでは、まったくなんともないのだが六合をこすとソロソロいけな
い。七合にはいったころ、自分でも目つきがかわってきたのがわかる。すみませー
ん、もう一本!もはや誰も止められない、っていう感じになっちゃうのだ。
いよいよ来るなあ。やっぱり来るのね。こんなに冷酒呑んだんだもんね。そう、
爆発的な酔いが突然、ドカーンと襲うのだ。こうなると、ふと頭に思いついたこと
と実際に喋ったことの区別がつかなくなる。あれ、さっきは思いついただけで言っ
てないかな。自信がなくなる。いわゆる、同じことを何度もいう、くどいヤツにな
るのだ。不思議と熱燗にすると爆発的な酔いはこない。
焼酎やウイスキーはジワジワ酔いであり、冷酒のような、この突然のドカン酔い
がまったく無い。ドカーンときてしまうと、翌朝眼を覚ますまでなにも記憶がなく
なってしまう。なにを喋ったのか、どんな行動をしたのか、勘定を払ったのか、
なにも思い出せない。どちらかというと、知るのが怖いぐらいだ。日本酒について
はいろいろな失敗があったが、テーマが違うのでここでは書かない。
そんなわけで、日本酒とりわけ冷酒は、なるべく呑まないようにしている。
それでもビジネスがらみや大先輩など、勧められたら断れない場合もある。禁断
には指定できないのである。しょうがなく酒を一、二合つきあって焼酎に変えたり
する。
日本酒をすこしでも呑んで、そのうえで、合計量でいつもより呑んでしまったな
と思ったら、適当な安ホテルに迷わず泊まってしまおう。ある日そう決めたら、
スッと気が楽になった。そのほうが翌日のためにも身体も楽であるし、乗り過ごし
てタクシー代を使うのに比べれば安上がりである。
長い間、旅こそあまりしなかったが、たびたび、都内に一泊することはかなりあ
ったのである。
旅にハマる前であれば、長野とか新潟とかに行くとなれば二、三泊以上必要では
ないかと思っていた。
それがいまでは場所にもよるが、日帰りでも充分いける。一泊あれば充分、楽勝
だぜと思うのだ。
そして、一泊であれば、なんとなれば着替えさえもいらない。呑みすぎて泊まっ
たりしたことを思えば、ノー・プロブレムである。
こんな、ひとにいわせればプロブレムな考え方が基本にあるから、一泊分の着替
えで二泊したりと、わたしの旅は自由自在に変幻可能である。実はこれをいいたく
て、長々と日本酒だ冷酒だの話を書いたのだった。
ところで、旅館の夕食時の飲み物ってどうしてビールとお酒と冷酒しかないので
しょうね。焼酎をグラス売りでだしてくれる旅館は、ほんとうに滅多にない。せっ
かく日本酒を呑まないようにしているのに、ついつい冷酒を頼んでしまう。ほかに
選択肢が無く、仕方なくて、ね。
日々のストレスに加えて、長距離ドライブの疲れの蓄積。身体に温泉の効能、
五臓六腑に冷酒の威力。
相乗効果、とういより相乗一斉攻撃された結果として、日本中のどの子どもより
早い時間帯に撃沈、爆睡しちゃうのだ。わりとね。弁護するようだが、早寝は冷酒
のドカンのせいだけではない。
たぶん、旅をしているときは、時間の流れもフツーの速さやリズムとは違うのか
もしれない。・・・きっと。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます