温泉クンの旅日記

温泉巡り好き、旅好き、堂社物詣好き、物見遊山好き、老舗酒場好き、食べ歩き好き、読書好き・・・ROMでけっこうご覧あれ!

下町、和菓子職人の謹製中華そば

2017-03-29 | 食べある記
お待たせしました、とわたしのラーメンが届いた。見た目はどちらかというと<中華そば>といったほうがぴったりである。ひと口食べて眼を瞠ってしまった。旨い麺に極上に近いスープが絶妙に絡む、ただものでないラーメンに舌を巻いた。どこかで食べたラーメンに似ている・・・。そうか、ラーメンならぬ剣の流派でいえば熱海の石川屋の流れだな。しかも低価格だが、それなりに完成されている。振り返ってチラリと厨房を窺うと、お爺さんとお婆さんと云っていいくらいかなり高齢の料理人だ。いつまでもお元気でいてほしいし、ぜひ味を次の代に伝えてほしいものだ . . . 本文を読む
コメント

伊豆長岡、富士見の湯(2)

2017-03-26 | 温泉エッセイ
部屋でちょいとひと休みすると、もう一丁いくかと一階の大浴場に向かう。浴場の入り口に先客のスリッパはない。しめしめ誰もいないぞ。内湯の浴槽はさきほど入った貸切風呂と同じくらいの広さであった。この内湯よりは「富士見の湯」のほうが優っているな。それにしてもこの宿から富士山が眺望できるとは知らなかった。外の露天風呂は広々としてなかなかの風情があり、こちらも独り占めでゆっくりと堪能してしまう . . . 本文を読む
コメント

東京駅、天上の晩餐(2)

2017-03-22 | 食べある記
タグの値段をまったくみずに買い物する富裕層っているけど、おれはタクシーの料金メーターが刻みあがっていくのをみるだけでドキドキする小市民。もっとも、丈夫な脚があるのでそのタクシーでさえ年に一回くらいしか乗らないけどな。この店の客たちは社用族を別にすればおれには小市民にはみえないね。「ワインでも飲みますか。それともご希望があればどうぞ」依頼人がスパークワインを飲みほしたおれに飲み物リストを差しだした . . . 本文を読む
コメント

伊豆長岡、富士見の湯(1)

2017-03-19 | 温泉エッセイ
「おぉー、広い!」浴槽の広さに思わず声にだしてしまう。贅沢にも独り占めとは、温泉好きには嬉しい限りだ。伊豆長岡温泉は「かめや恵庵」の、晴れて大気が清澄であれば富士山がみえるという展望露天風呂「富士見の湯」である。チェックイン時に、二つある貸切風呂のどちらかを宿泊者は一回無料で利用できると説明があったのだが、決めかねているわたしに宿側からこちらをぜひにと勧められたのである . . . 本文を読む
コメント

東京駅、天上の晩餐(1)

2017-03-15 | 食べある記
場違いで居たたまれなかった経験ってあるかい。その日のおれがそうだったんだ。依頼されたトラブルをZボーイズの手も借りずにあっさりシュートしたら、依頼人が報酬はいくらかと訊くから固辞すると、よほど借りをつくりたくないのかせめて食事くらい奢らせてくれという。それならまあいつかそのうちにと曖昧に答えたのだが、先週メールで待ち合わせ場所を指定してきたのだった。寄合から帰ってきたおふくろに店番頼むと、前掛けをはずしウィンドブレーカー羽織ると店を飛び出し丸ノ内線に飛びのった。まだ待ち合わせ時間には余裕があったけどおれは人を待たせない主義だからな . . . 本文を読む
コメント

伊東温泉、湯三昧(3)

2017-03-12 | 温泉エッセイ
刺身とチーズ味噌漬けの次、仕上げの三軒目は前回にみつけた蕎麦屋にした。白菜のお新香で熱燗をゆっくり二本呑み、寒いなかを移動したので珍しく温かい玉子とじ蕎麦で今年のアルコール解禁日を締めたのであった。とくに誰にもいったことはないが、玉子とじ蕎麦ならぬ<玉(子)丼>は子どものころの大好物なのだ。天丼やカツ丼は高かったから子どもながらも気を使ったせいもあるけども。小涌園の朝食バイキングはあるときからレベルアップして、品揃えもバッチリ充実した。きっとその理由は別館「緑湧」オープンにある、と睨んでいる。確認していないが、きっと緑湧の宿泊者も同じ朝食かもしれない . . . 本文を読む
コメント

平塚駅前、魔境のラーメン屋

2017-03-08 | 食べある記
味噌ラーメンでも食べていくか・・・。な、ななな、いったいゼンタイなんなんだこの店は・・・。一歩薄暗い店内に踏み込んだとたん、心底タマゲて声を失ってしまった。両膝からへなへなと力が、空気が一気に洩れだすように抜けて道頓堀のくいだおれ人形のようにへたりこみそうになる。客たち誰もが、もうもうと煙をあげて焼いた肉をもりもり頬張って、チューハイがぶがぶ呑んで、煙草をスパスパ吸っている。ラーメン屋なのにひとりもラーメンも、餃子すら食べていない。魔境のようなホンキートンクなラーメン屋である。あの「くるまやラーメン」チェーンにも「異端児」のような店舗が伊東や郡山にあるが、「どさん娘」もそうなのだろうか . . . 本文を読む
コメント

伊東温泉、湯三昧(2)

2017-03-05 | 温泉エッセイ
たしかこのセブンイレブンの裏あたりだったはずだ・・・。あ、ここだ。住宅街にひっそりとある地元客用の共同浴場、「岡布袋の湯」。番台のおばさんに料金を払い、鍵を受取った。前回、伊東に来たときに初めて外湯の家族風呂に入ってみて、料金をはるかに上回る満足感を得たので今回もまた入ることにしたのだ。ここの湯は独自源泉である。なんともいいお湯で、温泉好きにはたまらない。さて、さっぱりしたところで、それではこの足で呑みにいくとするか。(まずは餃子で一杯からスタートしようかな・・・) . . . 本文を読む
コメント

読んだ本 2017年2月

2017-03-01 | 雑読録
2月は「掟破り」を二つしてしまった。約一カ月の禁酒期間を除いたら一年三百と三十五日、不断の酩酊状態なわけであるから、禁酒中は不眠やらなにやら本人にすればだが筆舌にしがたいほど辛い。1月に「ジャック・リーチャ―」、「ドント・ブリーズ」と目ぼしい洋画を観てしまったので、2月に邦画「君の名は。」をこっそり観てしまった。去年の6月から封切られたのに、劇場はそれなりの入りであるのに驚く。聞くところによると、何度も観る客が多いそうだ。古来、中国では人生を四つの季節「青春・朱夏・白秋・玄冬」に例えるというが、この映画にハマる人たちはたぶん青春か朱夏の季節なんだろう。すれっからしのわたしには、どうしてヒットしたのかよく解らない映画だった。ただ印象に残ったシーンはある . . . 本文を読む
コメント