人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

新型インフルエンザ対策

2009年10月30日 | 政治
 この臨時国会は、政府として来年度予算の編成に集中するという方針から、国会に提出される法案も必要不可欠なものに限定されています。

 そんな中、私の所属する厚生労働委員会には、輸入ワクチンの接種により健康被害が生じた場合の補償に関する法案が提出されています。また、新型インフルエンザの流行が拡大する中、先日も、厚生労働委員会質問研究会が開かれました。質疑応答の中で、興味深かったものを記しておきます。

Q:輸入が予定されている2社のワクチンは、いずれも臨床試験以外の使用実績はないが、そんな安全性が明白でないものをどうしても入れなければならないのか。既に国内でも細胞培養技術を確立し、プラントを用意すれば増産可能なところもあると聞いているが国産ワクチンでは対応できないのか?

A:国内では鶏卵を使用した製造法が主流であり、ワクチン製造に必要な質の高い鶏卵を生産する能力には限界がある。また、製造プラントの増設にも時間がかかる。優先接種の範囲に65歳以上の高齢者を加えない訳にはいかず、そうなると国内産だけでは対処できない。2年以上前から、輸入ワクチンが必要となる可能性について前政権にも警鐘を鳴らしてきたが、対応がなされないままでいた

Q:国の事業としてワクチン接種を行うのに、なぜ有料なのか?
A:財務当局にも働きかけてきたが厳しかった。今回もH1N1の細胞培養を5年以内に行うために設けられた1100億円の基金を取り崩した。

Q:ワクチン接種が特定の医療機関に集中するとパンクしてしまう。また、予防接種に来た人が病院で新型インフルエンザに感染するということも起こりかねない。体育館のようなところに集まってもらい集団接種することはできるのか。
A:保険センター等で集団接種することは可能。

Q:現場の医師からは、ワクチン接種を希望する人が来院すれば、優先順位と関係なく来た人から打たざるを得ない。打てる人から打つのが感染拡大の防止につながると考える現場の医師もいる。

Q:ワクチン製造メーカーの参入が少ないのは副作用の補償が国内にないことに一因があるのでは。輸入ワクチンだけではなく、国産ワクチンについても補償を行うべきだ。

カン・サンジュン教授

2009年10月30日 | 政治
 「謹聴会」という朝食勉強会があります。この勉強会は、なんと世話人になっている先輩議員の費用負担で運営されている私たち新人には何ともありがたい会です。もし、後輩を銀座に飲みに連れて行くカネがあるなら、自分たちが先輩にしてもらった恩返しに後輩のために勉強の機会を与えようという趣旨で行われているそうです。

 今朝の講師は、東京大学大学院教授の姜尚中先生でした。
 先生の話の中で、印象に残ったのは、いくつか挙げた民主党政権の乗り越えなければならない課題の中の「アメリカという壁」の話です。

● 日米関係が機軸であることに変わりはなく、日米の土台は崩してはいけない。その上で、わが国がアジアとアメリカとの間でどういう立ち位置に立つかが重要である。

● ポイントは、アジアにとってバイイング・パワーのない日本はアメリカにとって魅力がないし、アメリカにとってバイイング・パワーのない日本はアジアにって魅力がないという点である。

● 米軍機の再編・移転問題は、たいへん難しい問題である。最終的に大幅な妥協を強いられることがあっても、重要なのは、わが国がアメリカとの間で最後まで視力を尽くしてディーリングしたという証を残すことである。多くの国民は、長年続いてきた日米関係を一朝一夕にリセットできるなどと考えてはいない。

 実物のカン教授は、「朝まで生テレビ」で見るのと同じで、声の渋いクールな方でした。