ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

尹東柱の詩⑥ 「たやすく書かれた詩」

2012-08-07 07:20:29 | 日記

「쉽게 씌여진 시」
                
윤 동 주

창밖에 밤비가 속살거려
육첩방은 남의 나라,

시인이란 슬픈 천명인줄 알면서도
한줄 시를 적어볼가,

땀내와 사랑내 포근히 풍긴 
보내주신 학비봉투를 받아

대학노-트를 끼고
늙은 교수의 강의 들으러 간다

생각해보면 어린때 동무를 
하나,둘,죄다 잃어버리고

나는 무얼 바라
나는 다만,홀로 침전하는것일가?

인생은 살기 어렵다는데
시가 이렇게 쉽게 씌여지는것은
부끄러운 일이다.

육첩방은 남의 나라
창밖에 밤비가 속살거리는데,

등불을 밝혀 어둠을 조금 내몰고,
시대처럼 올 아침을 기다리는 최후의 나.

나는 나에게 작은 손을 내밀어
눈물과 위안으로 잡는 최초의 악수.

       (1942・6.3)



「たやすく書かれた詩」

ユン・ドンジュ

窓辺に夜の雨がささやき
六畳部屋は他人の国、

詩人とは悲しい天命と知りつつも
一行の詩を書きとめてみるか、

汗の匂いと愛の香りふくよかに漂う
送られてきた学費封筒を受け取り

大学ノートを小脇に
老教授の講義を聴きにゆく。

かえりみれば 幼友達を
ひとり、ふたり、とみな失い

わたしはなにを願い
ただひとり思いしずむのか?

人生は生きがたいものなのに
詩がこう たやすく書けるのは
恥ずかしいことだ。

六畳部屋は他人の国
窓辺に夜の雨がささやいているが、

灯火をつけて 暗闇をすこし追いやり、
時代のように 訪れる朝を待つ最後のわたし、

わたしはわたしに小さな手をさしのべ
涙と慰めで握る最初の握手。

コメント (7)
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