コラム4. 「 希望のやまびこ(희망의 메아리)」
今日、クレオ大阪南で「第3回大阪朝鮮学生民族器楽演奏会―희망의 메아리(希望のやまびこ)」が催された。民族楽器の単独演奏会は3回目だが毎年欠かさず観覧している。今年は東日本大震災被災地の復興を願って行われると聞いていたし、特に中央芸術競演大会での出会いがきっかけになり今回一緒に出場することになった東北の民族楽器部の生徒たちが来ると聞いていたので何が何でも行かねばと思っていた。
出演者総勢50人!大阪朝高、東大阪中級、北大阪初中級、東北初中級それに金剛団歌劇団で活躍している梁聖姫、李由伊さん、現役のソヘグム演奏家の権美雪、チョッテ演奏家の姜年浩さん、4人とも大阪朝高の卒業生であり、女性3人は教え子でもある。
最近まで金剛歌劇団で活躍していた権美雪さんは奈良のウリハッキョで民族楽器を始めたが、東中に民族楽器部創設の契機を作った立役者だといえる。権さんを含めたった二人ではじまった民族楽器部が、年ごとに部員を増やし、一時は50人を軽く越えた年もある。毎年、芸術競演大会で優秀作品に選ばれ、民族楽器は関東だという神話を見事にくずした民族楽器部なのだ。東中を訪れる人々は民族器楽部の演奏を聴くたび感嘆の声を上げた。ウリハッキョの子供達は異国で生まれ育ったにも関わらず、何故あのような民族情調溢れる演奏ができるのかと涙を流す人さえいた。
<若き舞姫>、<春とひばり>、葉加瀬太郎の代表曲である<情熱大陸>のオープニング曲,<ハムギョンド農夫歌>、大阪朝高生の素晴らしい演奏<歓喜>と、あっという間に1部が終わった。合同演奏、各学校の単独演奏に専門家のゲストを交えての演奏など、聴き応えのある曲ばかりだった。
2部は東中の<我が誇り>から始まり、2番目に大阪朝高と東中の声楽部の友情出演として朴昭暎さんらが被災地の応援歌として創作した<いつもどこでも>を清らかな、美しいハーモニーで会場一杯に広げてくれた。何回聞いてもウルウルする良い歌だ。
ついに東北の学生達の単独演奏の時間が来た。曲は<オンヘヤ>だ。カヤグム奏者3人に、チャンゴとプクの5人で重奏をする。素朴なこの楽器編成でどんなオンヘヤになるのかなぁと少し心配したがなんのその、素晴らしい音色が私の胸を熱くしてくれた。カヤグムの音が深い。左手指先で調節する音の響きがなんともいえないほど味わい深いのだ。まるで演奏会のタイトル<希望のやまびこ>そのものなのだ。この音は多分内面からほとばしる音だ。東北の学生達はウリマルがとても上手だ。民族的な1世に近い味がある。そのウリマルの味とこの味のある演奏はきっと無縁ではないはずだ。
<リムジン河>、<ミリャンアリラン>に続いて最後は総勢50人による大合奏<慶祝>ですべての演目は終わった。が、アンコールがなりやまず指揮者の朴志勇さんが苦笑いしながら再登場、アンコール曲の<ツレノリ プッチュム>が又素晴らしい。いつまでも席を立ちたくないと思ったのは、私だけではなかったと思う。
50人の奏者達、コンサートを後で支えたスタッフ達に惜しみない拍手が贈られた。
*東北のウリハッキョをいつも取材し、報道を続けてくださっているコマプレスの朴サユさんが一生懸命撮影している姿がここでも見られた。
(2012・1.22)
今日、クレオ大阪南で「第3回大阪朝鮮学生民族器楽演奏会―희망의 메아리(希望のやまびこ)」が催された。民族楽器の単独演奏会は3回目だが毎年欠かさず観覧している。今年は東日本大震災被災地の復興を願って行われると聞いていたし、特に中央芸術競演大会での出会いがきっかけになり今回一緒に出場することになった東北の民族楽器部の生徒たちが来ると聞いていたので何が何でも行かねばと思っていた。
出演者総勢50人!大阪朝高、東大阪中級、北大阪初中級、東北初中級それに金剛団歌劇団で活躍している梁聖姫、李由伊さん、現役のソヘグム演奏家の権美雪、チョッテ演奏家の姜年浩さん、4人とも大阪朝高の卒業生であり、女性3人は教え子でもある。
最近まで金剛歌劇団で活躍していた権美雪さんは奈良のウリハッキョで民族楽器を始めたが、東中に民族楽器部創設の契機を作った立役者だといえる。権さんを含めたった二人ではじまった民族楽器部が、年ごとに部員を増やし、一時は50人を軽く越えた年もある。毎年、芸術競演大会で優秀作品に選ばれ、民族楽器は関東だという神話を見事にくずした民族楽器部なのだ。東中を訪れる人々は民族器楽部の演奏を聴くたび感嘆の声を上げた。ウリハッキョの子供達は異国で生まれ育ったにも関わらず、何故あのような民族情調溢れる演奏ができるのかと涙を流す人さえいた。
<若き舞姫>、<春とひばり>、葉加瀬太郎の代表曲である<情熱大陸>のオープニング曲,<ハムギョンド農夫歌>、大阪朝高生の素晴らしい演奏<歓喜>と、あっという間に1部が終わった。合同演奏、各学校の単独演奏に専門家のゲストを交えての演奏など、聴き応えのある曲ばかりだった。
2部は東中の<我が誇り>から始まり、2番目に大阪朝高と東中の声楽部の友情出演として朴昭暎さんらが被災地の応援歌として創作した<いつもどこでも>を清らかな、美しいハーモニーで会場一杯に広げてくれた。何回聞いてもウルウルする良い歌だ。
ついに東北の学生達の単独演奏の時間が来た。曲は<オンヘヤ>だ。カヤグム奏者3人に、チャンゴとプクの5人で重奏をする。素朴なこの楽器編成でどんなオンヘヤになるのかなぁと少し心配したがなんのその、素晴らしい音色が私の胸を熱くしてくれた。カヤグムの音が深い。左手指先で調節する音の響きがなんともいえないほど味わい深いのだ。まるで演奏会のタイトル<希望のやまびこ>そのものなのだ。この音は多分内面からほとばしる音だ。東北の学生達はウリマルがとても上手だ。民族的な1世に近い味がある。そのウリマルの味とこの味のある演奏はきっと無縁ではないはずだ。
<リムジン河>、<ミリャンアリラン>に続いて最後は総勢50人による大合奏<慶祝>ですべての演目は終わった。が、アンコールがなりやまず指揮者の朴志勇さんが苦笑いしながら再登場、アンコール曲の<ツレノリ プッチュム>が又素晴らしい。いつまでも席を立ちたくないと思ったのは、私だけではなかったと思う。
50人の奏者達、コンサートを後で支えたスタッフ達に惜しみない拍手が贈られた。
*東北のウリハッキョをいつも取材し、報道を続けてくださっているコマプレスの朴サユさんが一生懸命撮影している姿がここでも見られた。
(2012・1.22)