ああ、嬉しい嬉しい。阿弥陀仏の名を聞いているのだ、このわたしがここで。お釈迦様がお話になっているのだ。わたしには行くべきところがあるのだ。これで迷うことがないのだ。
1
其人臨命終時 阿弥陀仏 与諸聖衆 現在其前 心不顛倒 是人終時 即得往生 阿弥陀仏 極楽国土 仏説阿弥陀経より
2
ごにんりんみょうしゅうじ あみだぶつ よしょしょうじゅう げんざいごぜん ぜにんしゅうじ しんぷてんどう そくとくおうじょう あみだぶつ ごくらくこくど
3
其の人 命 終わる時に臨んで、阿弥陀仏は 諸々の聖なる衆と倶に その前に現在したまふなり。
4
是の人 (命)終わる時に、心 顛倒せずして すなわち 阿弥陀仏の 極楽国土に 往生を得るなり。
5
わたしが死ぬときには阿弥陀仏がわたしの前に立たれるのだ。多くの菩薩たちと一緒に出迎えをして下さるのだ。だからわたしはこころを騒がせることなく即時に、阿弥陀仏が建設された極楽浄土に往生が果たせるのである。
6
是が決まっているのだから、右往左往をするまい。心配をするまい。すべては阿弥陀仏のおはからいである。わたしの自力を使うこともないのだ。