あのね、どうしておんなの人を思ったら、罪悪なんだろうかね。
一人のおんなの人以外を思うと、それは一夫一婦制に反するからだろうかね。
僕は、こんな高齢になってからでも、うつくしいおんなの人を思っているから、罪が深いよ。
誰ということではない。特定の人ではない。行動に出るわけでもない。思っているだけだ。
春の雲のようにやさしいやわらかいおんなの人を思っている。地上にそんな人がいるわけがないけど、一人静かにおんなの人を思ってしばらくこころ慰められている。
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さぶろうの日記にはそんなことが書いてある。日記は誰も読みに来ないので、そこに書き付けている。
さぶろうは、しかし、日記にそんなことを書くだけでも罪深いはずである。
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