1
わんわんわん泣かれただろうと思います。仏陀はわんわんわんわん泣かれただろうと思います。
2
苦しみを己に引き受けて己の人生をまっとうした修行者を見て、わんわんわんわん泣かれただろうと思います。代受苦は菩薩の道です。苦しみを己に引き受けて地獄に堕ちて苦しんでいる修行者を見て、ただただ泣かれただろうと思います。
3
悲しみを己に引き受けて己の人生をまっとうした仏道修行者たちをご覧になって、熱い涙を流しわんわんわんわん泣かれただろうと思います。
4
誰も引き受けたくない苦しみです。誰もが引き受けたくない悲しみです。それを引き受けている人は、その人はおのずからにして仏道の修行者です。仏陀の称賛を受けている人です。
5
それと分かっている人は、しかし、いないのかもしれません。苦しみを苦しんで苦しんで泣いて過ごしているだけかもしれません。悲しみを悲しんで悲しんでわんわん泣いて過ごしているだけかもしれません。
6
でも、その人生を終わったら、仏陀がその人の元に遣って来て、大いに大いに称賛されることでしょう。その途中では、しかし、わたしは仏道修行者だぞ、なんでも来い、と踏ん反り返ってなんかいないと思います。
7
人は苦難の道を歩きます。歩き通します。でも、でもでも、最後には償われて行くのだと思います。苦しみの後に、悲しみの後に、大きく大きく償われて行くのだと思います。
8
そこが仏国土のお浄土の世界だろうと思います。
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今日は法華経経典を読みながらそんなことを考えていました。