小田急中心の模型のブログ

Nゲージで私鉄電車を楽しむブログです。
旧小田急中心の模型のページ(2003~2014)の製作記も再掲載しています。

営団5000系細帯車製作記・・・その1

2011年09月22日 19時07分35秒 | 営団地下鉄
***この製作記は2007年11月から2008年8月にかけて、本サイトへアップしたものです。当ブログに移転の上掲載を継続します。なお、完結済み製作記の為今後の新規更新はしません。2011.09.22***

■営団5000系細帯車製作記■

今年、2007年の春に引退した東京メトロ東西線の5000系。
いかにも昔の地下鉄という感じの飾らない外観がとても気に入っていまして、
確か小学生のときにGMのJR201系キットからの改造を試みたことがありましたが、
相鉄7000くらいならまだしも、201から作った営団5000ってのはさすがに子供の目から
見ても無理があるなという感じで(^^;、一応出来上がりはしたものの
ものすご~く微妙な気分で眺めていたのを覚えています。
そして、気合の入った金属キット以外に適当な材料が見つからなかったことや、
そもそも小田急電車の製作に没頭していてそれどころではなかったりで、
しばらくこの電車を作ろうと思うことはありませんでした。

ところがこの秋、ついに、というか・・・クロスポイントからプラキットが発売され、
ちょうど近頃地下鉄がマイブームな事も手伝って、発売早々に購入して来たのでした・・・。
今回の5000系に限ったことではないのですが、クロポの車体はかなり細かなディテールまで
再現されている反面、それら繊細な部分を傷つけないように・・・と考えると大規模な加工は
やりづらいという事もあり、当初はほとんどいじらず、キットのプロトタイプである晩年、
東京メトロ化後の形態を製作する予定でした。
ところが一方で、5000系が出ると聞いた時点でまず作りたいと思ったのは前面の帯が
細かった頃の5000系でして、正直そっちへの未練も捨てきれずグズグズしていたところに
早くも「それ」を実践した作例を拝見する機会に恵まれたため、急遽予定を大変更、
昭和40年代前半ごろの5000系を製作することに落ち着きました。
この時代の場合、何でも、側面の帯も末期よりやや細かったとか、側面窓のユニットサッシも
角が丸いタイプだったかも・・・とか色々と再現しきれなそうな点もポツリポツリあるので、
今回は思い切って細部の違いなどには目をつぶり、とりあえず初期の5000系の
雰囲気を再現することに力を尽くしてみることにしました。

さて、まぁ毎度お決まりの「前置き」がいつにも増して長くなってしまいましたが、
このページでは今後、この5000系の製作が進むごとにその作業の様子を随時アップして参ります。
ぜひご覧ください!

2007年11月10日~12日



まずは改造前の様子です。
まぁ、東西線の5000系と聞けば大多数の人が思い浮かべる
と思われる外観ですね。小学生のときにコレに乗って葛西の
地下鉄博物館に連れてってもらった事なんかを思い出します。

今回はこれの前面帯を細帯化し、帯を狭めた分だけ
コルゲートを作り足す、という工作をやることにしました。




具体的にどうなるのかイメージしづらいと思いますので、
いきなりですけど改造後の車体を載せちゃいます。
まぁ、こんな感じで変身させます。帯のモールドを
撤去する関係上、ライト類は自然と別パーツ化
する事となりました。
ライトケースも銀色なので、この段階で
接着してしまってもいいのですが(画像の車体は
撮影用に仮取付)、当時の実車写真を見ると車体と
ライトケースとでは輝き具合にかなりの差がある
ように見えたので、今回はそれを再現すべく
別々に塗装→仕上げ段階で取り付けの予定です。




幅を狭める前面帯は、側面の帯と同じ幅になるように
しました。当初は帯を撤去した部分だけコルゲートを
新設する(つまり帯のかからない裾部分のコルゲートは
モールドを生かす)予定でしたが、いざ作業してみると
追加分と元のモールドとの差が、微妙にですが
わかってしまったため、靴摺りの下にある2本を除き、
乗務員扉より前のコルゲートは一旦全て削り、
改めて付け直しました。
これでもまだ多少の違和感はあるのですが、
少しは差が目立たなくなったかなぁと・・・。




さて、ここから加工の様子を順次ご紹介していきます。
一応意識してマメな撮影を心がけたのですが、
如何せん高価なキットの加工につき作業中は
しくじらないようヒヤヒヤものでしたので、一番
肝心な(?)帯の撤去中の画像などは撮れませんでした・・・。
わかりにくいですが、写真のないところは何とか
ご想像いただければ幸いです・・・(汗

さて、まずは側面の帯と同じ幅となるよう、
ご覧のように鉛筆で線を引きました。既に箱に
なってるとこういう作業もなかなかてこずります・・・。

そして、線を引き終わったらその線の上から
そこそこ深めにカッターで筋を彫っておきました。




いきなり飛んでしまってすみません。やはりこの帯の撤去が
今回のハイライト(帯色が帯色だけに、ね・笑)とも言えそうな
工程でして、最も緊張する作業でした。
とりあえずカッターの刃をかなり寝かせて、そして
一気に削ろうと思わずだましだまし削って
いきましたが、どうしても傷を付けてしまったり
深く削りすぎてしまったりしますので、そういうのに
ついてはもう後で修正すればいいとある程度の
ところで割り切り、とにかく帯をきれいに細く
することを心がけての作業となりました。




・・・なんて偉そうな事を言っているそばから
本来なら傷つけてはいけない、残す部分の
帯モールドまで少し削ってしまいました。
いっそ全部削ってしまって、後で帯材などを
貼って復活させてもいいのですが、今回は
瞬着を盛って整形する方法で乗り切ることに
しました。

作業としては、GMの金属箔素材ステッカーを
適当な幅に切り、それを帯の淵に合わせて
貼っていき、よく密着させた後で削りすぎた
部分にゼリー状の瞬着を盛るという流れです。
ステッカーは、言うまでもなく余分なところに
瞬着が付かないようにマスキングする為に
貼るのですが、この時金属箔素材のものだと
よりエッジがくっきりする気がしていまして、
私はこうした修正作業の時にいつも使っています。




瞬着乾燥後、ステッカーを剥がした様子。
画像が小さくてちょっとわかりにくいかもしれませんが、
接着剤を盛った部分もキリッと角が出ているのが何とか
お分かりいただけると思います。あとは余分な瞬着を
丁寧にカッターやヤスリで削ってキレイに仕上げれば
修正完了です。




アングルがコロコロ変わって申し訳ないですが、
修正後の様子。何とかキレイな帯のモールドに戻りました。




細帯化が済んだら一旦削ってしまったライト類を復活
させるべく、それらの取り付け穴を開ける作業に
取り掛かりました。
位置は一応元々のモールドと同じ位置になるように
したつもりですが、作業中の誤差をごまかすために
微調整もしましたので、もしかしたら微妙にズレて
たりするかも・・・。

今回はヘッドライトに銀河のN-017(新型国電切妻用
シールドビーム)、テールライトに同じく銀河の
N-020(テールライト)を使うことにしたので、それらに
合わせた径の穴を開けました。




そして、次は細帯化に続く大工事、コルゲートの復活に着手。
肝心のコルゲートの素材については色々考えましたが、
色々お聞きした話やら、一番慣れている素材である事やら、
そんな理由からランナー引き伸ばし線を並べて
コルゲートっぽく見せる方法を採ることにしました。
しかしこのランナー引き伸ばし線、改めていうまでもない事
なのですが、同じ太さのものをたくさん作るのはかなり大変で、
今回は多少太さにムラができてしまいました・・・。
真鍮線を使い慣れている方でしたら、そちらのほうがいいかも
しれません。

コルゲートの取り付けはまず乗務員扉横の部分から初め
(乗務員扉部分のコルゲートモールドには手をつけてないので、
それと位置・間隔が揃うようにランナー伸ばし線を並べていく)、
本数や位置に間違いがないよう細心の注意を払いながら
前面にも貼っていきました。しかしNゲージの大きさで
この作業は本当にキツく、目がチカチカしてきました・・・。
そして案の定、数えてみると側面と前面で本数が一本違う、
なんていう事態になったりでえらいことになってしまいましたが、
接着した延ばし線を一旦全部剥がして付け直したりして
どうにかこうにか仕上げ、めでたくコルゲート復活となりました。

ついでに前面の端っこ(車体角部分)0.2ミリくらいの部分の
コルゲートを削り取り、そこに0.3ミリプラ板を極薄スライス・
帯状に切り出したものを貼り、実車にある縁取り状の部品
(よーく見るとこの車体にも幕板部分などに薄っすらと
モールドが確認できるかと思います・・・)を再現しました。
そして、一連の加工で削れてしまった部品を適宜復活させ、
ライト取り付け穴部分にかかったランナー延ばし線を
ドリルで削り取れば、前面の加工はひとまず終了となります。




取り付け穴をランナー延ばし線接着前に開けておいたのは、
極細のランナー延ばし線がビッシリならんでいるところに
ドリルを突っ込んで穴あけをすると、延ばし線に力が
かかりすぎて列が乱れるのではないか、という考えからの
作業順序ですが、もしかしたらやり方次第ではこんな手間の
かかる事をしなくても大丈夫なのかもしれません。

ともかく、取り付け穴を開け終わってライト類を仮に取り付けて
みたのが左の画像です。いやぁ・・・何だか自画自賛で
あれですけれども、自分がやったにしては上手くいった
かなぁなんて・・・(^^;
キットの箱を開けて最初に車体見たとき、こりゃ細帯化は
(技術的に)絶対無理だな、と思ってたんですよね。
それがまぁキッカケとなる出来事に恵まれ、実際手をつけて
実現しちゃうとは・・・いやいや、ほんとにうれしい限りです。




正面から見た様子。
最初に加工したほうと後からやったほうとで微妙にコルゲートの
仕上がりに差が出てしまいましたが(しかも先にいじったやつ
のほうがマシとは・・・T_T)、とりあえず2両とも無事に加工が
済んでよかったです。とにかくキットが高価なので、正直
失敗したらどうしようっていう思いがず~っとあったんですよね・・・。
最悪、修復不能になった前面を丸々切り取って自作するという
計画も頭の隅には置いてあったのですが、実際にやる事に
ならずに済んだのは幸いでした。

これであらかた仕上がりましたが、貫通扉両脇のコルゲート
の処理がやや荒っぽいので、これに軽く修正を加えて、
ついでにその上の手すりも取り替えちゃおうかな~なんて考えてます。

さて、以前作った丸の内線のように、側面のドアを大窓ドアに交換・・・
なんて作業もないので、とりあえず車体本体に関する改造は
これで一段落です。

あとは、もうひとつの大工事である屋根板の非冷房化
改造ですが・・・その屋根板を見る限り、これもまた
大変そうですね~(´~`;
そもそもベンチレータとかパンタの正確な位置もまだ
よく知らないっていう・・・。この時代だとおそらく
八角形のベンチレータだと思うのですが、どの位置に
幾つ付いているかによって調達する部品数も変わって
くるので、まずは資料探しとなりそうです。

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