徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

浅草と谷汲観音様

2023-09-22 22:14:27 | 日本文化
 今日、高平の浄国寺の前を車で通りかかった。久しぶりに立ち寄って谷汲観音様にお詣りしようかと思ったが、つい停車しそびれた。来月にでもまた訪れることにしよう。
 先日、テレビでインバウンドが回復したというニュースで浅草寺雷門が賑う風景が映ったが、谷汲観音様が一躍有名になったのも浅草だったことを思い出した。

 幕末から明治時代にかけて一世を風靡した稀代の生人形師・松本喜三郎が浅草奥山で行なった「西国三十三カ所観音霊験記」の第三十三場面「美濃国 谷汲寺縁起」に登場するのが谷汲観音。彼自身あまりに快心の作であった為、急遽もう一つ造り舞台にはそれを出したと伝えられている。 最初に造った観音像は浅草伝法院を経て現在は松本家菩提寺の熊本・浄国寺に観音像として祀られている。(旅ムック・シリーズ 熊本偉人伝 松本 喜三郎)より。


谷汲観音像


浄国寺

▼端唄「浅草詣り」
 江戸後期、浅草寺境内では越後獅子が人気を博していたが、文化年間(1804~1817)にこれを題材として長唄が作られ、さらにその替歌として浅草寺界隈の賑わいを唄う端唄「浅草詣り」が作られた。
 江戸端唄の笹木美きえ師匠によれば「浅草詣り」の歌詞には一部差別的表現が含まれるので、歌詞を変えて唄われる場合も多いという。