のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

ノルマ

2009年01月31日 | 日記・エッセイ・コラム

 顔見知りの営業マンと顔を合わせました。運転手つきで営業回りしているので”出世したのかな?”と思いきや、スピード違反で捕まって60日の免停になり、シルバー人材センターから運転手を派遣してもらって営業まわりを続けているのだそうです。講習を受けに行って免停は30日に短縮されたそうですが、まだしばらくは運転手つきみたいです。

 どこで捕まったの?と聞くと、新潟に営業に行った時にネズミ捕りにひっかかってしまったそうです。それも。国道と離れた県道で、およそこんなところで取締りをやっているとは思わない場所だったとか。
 彼の会社ではもう一人営業マンが免停になり、同じくシルバー人材センターからドライバーをつけてもらって営業に出ているようですが、就業時間が不規則な営業まわりですから、時間のやりくりに苦労しているようです。

 1日に回る件数のノルマが課せられているので、商談などで話が長引けばノルマの件数をまわることができないから、移動時間を短縮するためにスピードを出す。これで捕まって免停になっては、本末転倒、結果的に余計な出費をしただけに思えます。

 ちなみにこの「ノルマ」はロシア語の「ナルマーニャ(普通と言った意味)」が語源で、会話にも良く出てくる言葉です。たぶんシベリアに抑留された日本人が、強制労働の中でその日のこなさなければならない作業としての「ナルマーニャ」を、帰還後日本で隠語として広めたのかもしれません。

 ノルマ制度が行き過ぎるとどうなるのか?かつてのソビエト労働者の間では、その日決められた仕事をこなしてまだ余裕があるときでも、それ以上の仕事はやらない悪習が蔓延しました。余計に仕事をしても、その増えたぶんが次回のノルマになってしまい、結果的に自分で自分の首を絞めかねないので、余計な仕事はやらない平等主義がまかり通りました。

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