のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.457

2015-05-12 00:00:25 | 新しい子猫たち 

遺伝子研究の根幹に係わる部分は軽く省略された形で発表されていた。難病奇病の研究は、それほど世間の注目は浴びなかった





しかし今までは、治療が困難といわれていた難病奇病まで新しいレアメタルが遺伝子を修復して、直していく可能性が示唆されていて、研究センターでは早速遺伝子分析センターと相談して、それ以外でも治療が困難とされていた疾患の治療に取り組んでいった。考えられる知験薬は製薬に製造を頼んでいた。





スイスカナコイン研究所ではスイスの猫たちに、クリスの追加意見も聞いて、研究に取り組んでいた。元々理論にはちょっと弱いが、実際の薬にする応用はスイスカナコイン医学研究所は優れていた。今回クリスからは基礎的な考え方も聞いたしクリスの助言は適切だった。スイスの猫たちのレベルも上がっていた





杉山たちが、研究計画を練っている間に研究は、むしろスイスでは進んでいた





杉山が遺伝子分析センターの所長程度に研究の大枠を判っていたら、学会発表はしただろうが、遺伝子分析センターは、ビジネス部門の意向もやっぱり尊重していた。





ジブからの金に頼るのではなくて、今では莫大な研究費用は、種子ビジネスの利益から出ていた、育種でも利益が上がっていた、そうした利益構造の中で自由で先進的な研究ができて、実際に難病奇病の治療は画期的に進んでいた。








所長も元々難病奇病の遺伝的な問題を解決したいと云って、遺伝子研究に入り、そしてこの研究センターに向かいいれられた





国は予算問題があって、製薬業界は対象人数が少ないといって消極的なのに、この遺伝子分析センターは莫大な研究費用を出し続けていた。








理想論だけで、ゼニは入ってこない、難病奇病の研究を進めることが、まず第一と、所長は考えていた。





杉山は、新しいレアメタルに、遺伝子研究の根幹を変える要素が秘められているとは思ったが、今は時間はなくて、兎も角、元気のでる緑の香りで、大きく前進できるとも考えていた








理論の大家の中で、二人はバラバラに別の事を考えていた。しかも二人は親密とは言えなかった、所長も悪い人ではないが、東大で有名な研究者として、日本国内では知られていたが、杉山は地方大学出身だがノーベル賞取ったとして世界で有名になって対抗心もあった。





杉山は元々秘密主義の遺伝子研究センターが好きではなかった。





二人の仲はよいとはいえなかったので連絡は緊密に進めているとは到底いえなかった。そんな人間関係とは無縁に、猫のクリスは自分の理論を兎も角、薬として応用できる研究をどのように進めていくを考え、実際にクリスの指示通り、研究していってくれる、スイスカナコイン医学研究所でとりあえず進めていこうと考えていた