のら猫の三文小説

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香奈とコシロの子供たち No.64

2013-08-01 00:00:26 | 香奈とコシロの子供たち


香奈もついに引退か?




香奈も100才を超え、マダマダ元気だったが、流石に歳を考えて、運営も安定してきたジブトラストを退き、正子を会長に、神太朗を社長にして、相談役になろうとして、神太朗と相談していた。



神太朗香奈おばさんには、まだ最低20年間は指導して貰わないと、ジブトラストも安定しません。アジアだけでもそれくらいかかりそうですね。

香奈「もう神太朗君がやっていけるわよ。正子さんは天才的な先物ディラーだったから、全体の流れも見られるわよ。神子ちゃんも相場の流れを巧く読めて、先物も利益が出ているわ。神之助君は、神様みたいに商品相場や為替で儲けているわよ。それをまとめていけるのが神太朗君でしょう。」

神太朗「お母さんは先物では天才かもしれないけど、トラストを運営するのは無理と言ってます。神之助は、取引の天才で、危険性や人の悪意を読みとるのに優れているから、取引に向いているのです。神子は予測だけです、先物ディラーでもやっていけるでしょう。取引で儲けるだけなら、3人で十分です。でもそれだけでなく、企業も育てる必要があるから、僕がいるんです。僕は、人の善意や可能性を引き出して、企業を大きく、役に立つように、人を支援し、会社を支援していく役割なんです。


最初に僕が生まれたのは、そう言う方向で投資して行きたいと思ったからだと思いますそのためには予測も必要で神子が生まれ、企業を育てるお金をもっと稼ぐために神之助が生まれた。


ただ僕は、実際にみんなをまとめ、人の心を掴め、組織として動かす事は出来ていませんその役目は神一たちなんですが、神一たちがそれをできるようになるには、早くても20年後なんです。遅ければ30年後かもしれません。


マリアさんは何にもいわないけど、神子もその頃にはアフリカも発展するといってます。お父さんも快適製鉄や快適化学の基礎を固め、ヨハネル君やマルト君に任せました。ヨハネル君やマルト君がそれを育て、切人君たちが大きくして、活躍できるのもそのくらいなんですよ。


神子も、その役目は香奈おばさんがいるから、まだ必要ないと言ってます。羽朗君たちが快適グループもまとめていくのは、時間も必要です。財団や施設をみどりたちがまとめ、パトラッシュさんやアルルさんたちが組織を作り、世界の組織との協力関係を築き始めるのにも、それくらいかかります。今は恵おばさんがまとめている組織を動かし始めているだけで、自分でまとめているわけではありません。それにアジアを始め、各国での組織を作っていく必要もあります。

香奈恵も私もそんなには生きられないわよ。もう十分やったと思うけど

神太朗「みんな自分の役目を果たすために、生まれてきたのです。長くても短くても、それぞれ、自分の役目を果たすために生きなくてはならないと思います。不幸にしてこの世に生まれてくるべき子供たちが、生まれない事を嘆いて、財団が出来た。財団の活動で、少しずつ、子供たちが生まれてきた。そしてその子供たちが暮らしていけるように、お母さんたちが働きやすいように、施設を拡充してきた。生まれ、育てるのを援助するために病院ができた。もっと生きたい、元気になりたい子供たちを援助するために、遺伝子研究センターができた。そしてもっと多くの人に役に立つために、各国にこれから運動を広げていこうとしている。これらの運動をサポートしていくために、トラストが大きくなった。少なくとも後20年間は維持して、トラストも財団も安定して、人もお金も供給していく必要があると思います。それには、香奈おばさんや恵おばさんそして財団や病院を援助し続ける人たちが必要なんです。」
香奈「そんなには生きられないけど、元気な内は、みんな頑張っていくよ。」




二人とも、100才は超えていたが、財団やジブトラストにとってもまだまだ必要だった。正子は神懸かりのようにお金を儲けてきた、神太郎も可能性のある企業を増やした、神子も神之助も儲けた。マリアも突然儲けだし、アフリカへも進出した。しかし香奈がジブトラストの発展のために努力し、その基礎を築いていた。単に株屋の成金さんではなくなっていた。ホストクラブで遊ばず、ツバメを飼わなかった。香奈は、お不動さんの絵や掛け軸を集める以外には、ほとんど金を使わなかった。一族の保護と言いながらも、世界に目を向け、世界中で企業を育ててきた。


まだまだ分からないが、神一や切人たちがトラストを、羽朗たちが、聖子の快適洋服の各種の工場を発展させ、各種の複合産業体にまで大きくしたものを、更に地域に貢献できる産業にしたり、みどりたちが財団を率いるまでには時間がかかりそうだった。


香奈や恵の孫たちは優等生で、一族を維持は出来そうだったが、新しい可能性を見つけ切り開くパワーはそれほどないようだった。尚子や綾子は、自分の夢や一族の夢に、協力してくれる男を旦那にし、自分の夢を追いかけていた。


優等生の孫たちにも時には菊子たちのような新しく、元気な人の血が入り、徹行の言うように、みんなが後天的に獲得していった知見までも受け継がれ易いのであれば、次の世代は、孫の子の世代は、もっと可能性に満ちたものかもしれなかった。






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