のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.2004

2021-10-15 00:21:52 | 新しい子猫たち 
これには裏の側面もあった。ジブトラストは 本来 香奈個人の資産管理会社ではなく治部一族の資産管理会社だったが、香奈は知財研究と云う 自分の理解を超えるものには消極的なのだ。香奈は エネルギーとか重工業関連を重視していた。ジブの管理はこうした 知財とかソフト関係をこれからの大きな柱にしたいとの意欲が強かった。香奈を説得する度胸はない。ただ神之助の資産管理会社の金庫番を説得して、それに付随するような 出資にすると 簡単に審議は通る。


ジブトラストは 今は現実的には幾つかの組織の寄り集まり と云う面が強く、香奈個人、正子のカミカミ、神太郎グループ、神子グループ そして神之助たちの寄り集まりの面が強く、それぞれの事業にジブも出資する事で 各グループとジブ本体との結びつきを強め、ジブの分解を裂けるのである。これは香奈の自分の死後もジブとしてまとまっていくためにしてきた事の一環でもあった



神之助の金庫番のオッサン の思惑は 神之助グループの今後にあった。実質的にあの男の子を精神的支柱にするとしても神之助ファミリーと友好な関係は必要。一番説得しやすい 神之助の娘の神香の旦那である善作を抱き込み、あの男の子との友好な関係を作りたいのだ。神帥とか神元はそれぞれに欧州とアメリカに大きなグループもあったが 神之助とは精神的には距離もあった。それは仕方ないのだか善作経由で有効な関係を維持しておきたいのであった


そして 善作が ジブの新宿で投資してきた企業たちを集積し、そして相互関係を高める。正子のカミカミグループとの関係を強化する。ナンダカンダと考えているのだ


善作も馬鹿ではないので 金庫番のオッサンには 礼を言いながらも、私も あの男の子は 神之助さんの精神を継げる人と思ってます。こんな お気遣いはご無用ですよ、神帥さんや神元さんとも話をしてますが お二人もそう思ってますよ。それに神之助さんは敷地内では まだ若手ですよ と言っていた。