忙しいほうがいい。でも本当は・・・

時間が止まってしまうと、いろんなことを
考えてしまいます。
だから忙しいほうがいい。

でも、本当は・・・

円高の謎

2011-08-14 22:09:55 | のんき的経済問題
迷いました。タイトル何にしよ~って。

気がつけば前回記事を書いてから半月が経とうとしていました。
何度か書こうとしたんですが、ちょっと今回のテーマは難しい系なんで、何度も断念しつつ・・・。

前回チャレンジしようとしたタイトルは「アメリカの財政問題についてのんきが思うこと」だったんですが、思うように筆(?)が進まず、
日が回ったんで途中でやめたりしていました。

気になるでしょ?
アメリカの財政危機。 理屈からいえば、アメリカの財政が破たんするわけがないんです。
それがアメリカの経済システム。日本の経済システムと同じなんです。

なんであれほどにアメリカの財政が問題になったのか。
そもそもの発端はリーマンショックで、大規模の経済危機において、アメリカは大量に国債を発行し、経済対策に充てましたね。

その流れの中で、FRBは大量に通貨を刷って米国市場に撒いています。ヘリコプター方式、なんて揶揄されましたね。

世界最大の国債発行残高を保有する米国は、その国債金利の支払いのために発行するさらなる公債発行の為の予算を野党の反対の為に予算組み
することができず、去る8月2日までにその予算が通過しなければ、アメリカが一部債務不履行に陥る、という事が話題になったのです。(きっと
たくさんの人が勘違いしていると思いますが、日本の国債は、発行残高のGDPに占める割合が世界最大なのであって、金額的にはアメリカが
世界最大です・・・って、ひょっとすると通貨高が原因で逆転しているかも~~~

だけど、考えてみて下さい。その予算さえ通過すれば何の問題もないのに、いくら野党とはいえ、わざわざ自国通貨を破たんに陥らせるような真似
をするでしょうか。にもかかわらず、騒ぎ立てるだけ騒ぎ立ててて、さらに予算が通過したにも関わらず、なぜか米国の格付け会社が自国通貨を
格下げ。

何より、アメリカはもしその予算が通過させることができないのなら、債務不履行に陥る予定の国債をFRBに買い取らせれば何の問題もないはず
なのです。にもかかわらずあれだけ大騒ぎする。不思議ですよね~~

で、多くの人が疑問に思っているのは、きっとタイトルにある、「円高」の不思議ではないでしょうか。

アメリカやヨーロッパは市場にお金を大量にばらまけば、簡単に通貨安になるのに、なんで日本はそうならないの、と。

もしくは、なんでそうしないの? と。

ちなみに、簡単に「お金をばらまく」って書いてますけど、このばらまき型にもいろんな種類があります。

① 政策金利を緩和し、銀行の金利を引き下げる。

② 中央銀行への預金準備率を引き下げ、銀行等金融機関の負担を減らす。

③ 市場から株式や社債、地方債、国債などの金融商品を中央銀行が市場から買い上げて市場の流動性を高める。


主にこの3つでしょうか。

ちなみに「政策金利」とは日本でいえば日銀が金融機関に日銀券を貸し出す際に設定する金利の事。昔の公定歩合です。当然銀行はその政策金利に
上乗せして金利設定をしますから、金利が高いか安いかはこの政策金利がネックになります。

「預金準備率」とは、金融機関が日銀に対して、保有する預金の割合に応じて日銀に預け入れておくことが義務付けられている金額の割合のこと。
当然準備率が低いほど金融機関はより多くの資金を自由に動かすことが出来るようになります。

「流動性」とは資産としての価値のあるものをどの程度自由に動かせるか、その自由度の事。土地であれば当然動かすには契約や書類が必要ですから
自由度は低いですね。つまり、「流動性の低い」資産と言うことになります。国債であれば、1年もの、3年もの、5年もの、10年ものとあります
から、よりその機関の短い国債が「流動性の高い資産」と言うことになります。ちなみにもっとも流動性の高いのはいうまでもなく現金。

③で「流動性を高める」と言っているのは、流動性の低い金融商品を日銀が買い取って現金化し、流動性を高める、ということです。

実際、日銀はリーマンショック以来、政策金利を1%にまで引き下げています。②に関しては1991年10月以来行われていませんが、ギリシャショックの際はこの事に対す
る言及が行われました。③に関しては、毎月1.4兆円の国債の買い入れが継続的に行われていますし、東日本大震災直後にはのんきが把握している限りでは、総額105兆円
の資金供与が市場に対して行われました。

ちなみに、こういったばらまきの事を、「金融緩和」と呼びます。

TVで報道番組などを見ていると、「日銀は今以上の金融緩和が必要だ」と言っている人をよく見かけます。きっと、のんきなんかよりよほど経済の事を勉強して、
普段はその分野の事ばかり勉強している人たちだとは思うんですよね~~。

だけど、今の日本や外国の事情から、この国で金融緩和を大幅にやっちゃうと、市場が期待している事とは真逆のことが起きちゃうんですよね。


リーマンショックが起きた後、日本経済が壮絶な経済危機気に見舞われた背景として、「極端な円高」と「株安」がありましたよね。んで、「輸出関連企業」を中心
に株が売られ、日本は究極的な経済危機に見舞われました。

さて。この時、「通貨高」が問題になったのは日本だけではなかったでしょうか。
欧州も、米国も「通貨安」だったと思います。

たとえばこの現象、震災直後でもそうでしたね。普通は国の経済情勢を根本から覆すような事があれば、その国の通貨は売られ、通貨安に傾くはずです。
にもかかわらず、震災後も日本は「超円高」のまま推移しましたね。

経済からみる震災でも震災直後、日銀が大規模な金融市場への資金供与を行った事は記したと思いますが、実は震災直後、為替相場は若干「円安」の方向に傾きかけていた
んです。

これ、平時であれば問題はなかったのですが、震災直後で、「円」が売られると同時に「日本株」も売られていました。円安と株安が震災直後の日本を同時に襲おうと
していたんです。日本の株式市場では、30%近くを外国人投資家が保有しているのですが、「株」と「円」が同時に下がるということは、客観的に見て外国人投資家たち
が「株」を売って日本から撤退しようとしていたのだと思うのです。

これを食い止めたのが日銀。1週間のうちに82兆円(2週間で105兆円)に及ぶ大幅な資金供与を短期金融商品を買い取るという方法で行い、外資が日本から逃げ出すのを
食い止めたのです。さて。

お気づきになったでしょうか。アメリカやヨーロッパでは、これと真逆の事が起こっていますね。欧米では、中央銀行が大幅な資金供与を行ったところ、資金は欧州や
アメリカから逃げ出しましたね。そのお金が日本に投入されたわけですが、変ですよね~

変だと思いませんか?

実は、ここに日本と欧米の決定的な違いが隠されているんです。なぜ日本経済は破綻しないのか。あれほど長期間にわたって財政問題が叫ばれてきた日本は財政が問題で
経済が揺らいだことなど微塵もないのに、ヨーロッパやアメリカはああも簡単に経済が揺らぐのか。

「円高の謎」。第2弾をお楽しみに~~~


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