傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

アベノミクス(緊急経済対策)は点滴的効果はあると思うが?(雑感)

2013-01-14 08:53:56 | 政治

安倍総理大臣が、11日に閣議決定した緊急経済対策について、「縮小均衡の再配分から、成長による富の創出へと大胆に転換を図っていく。萎縮し続ける経済に決別をして、イノベーションや新しい需要が次々と生み出されて、所得と雇用が拡大をしていく強い経済を目指す」とし、日本経済の再生にはデフレ・円高からの脱却が不可欠との表明の報道あり。
言ってることに異論はないが国の骨格の構造変革なき対策であり、疲労した人間の点滴的効果はあると思うが老人性骨粗鬆症は完治できないでしょうね。

安倍総理大臣が日銀を恫喝しインフレターゲットを掲げ、国債を市場から購買すると表明しただけで、円安・株高になるのは不可思議な現象であり、この程度で円安・株高になるのであれば歴代の総理大臣は何をしてたかと問われますね。
円安・株高で美味しい商売は金融でしょうか?
世に言うアベノミクスの「3本の矢」(金融緩和、財政出動、成長戦略)のデフレ脱却、公共事業、新規産業で景気回復を実現できるほど世の中単純な構造なのでしょうか?疑問ですね。
この程度で失われた20年を取り戻せるのでしょうかね?

安倍総理大臣は、緊急経済対策について、”「事業規模は20兆円を超え、実質のGDP=国内総生産を2%押し上げ、60万人分の雇用を創出する本格的な経済対策に仕上がった」”と日本経済の再生に向けた効果を強調したが、世界は多極化・不安定の現下で、日本経済は縮小基調で、赤字体質で推移し、可処分所得も増えず、失われた20年で日本社会は老人性骨粗鬆症に陥ったのです。

2009年4月、麻生総理大臣時代の大型補正予算について、本ブログ「15兆規模の経済対策も結構であるが、問題は、構造改革への取り組みを」で、

”「「100年に一度の危機」で世界が激変しつつある現下では、産業界は、事業存続に、「輸出依存から海外生産へ」の指向で、経済対策で、国内の経済回復の喚起策、生活支援も結構であるが、産業構造が変ろうとしているに、国の骨格の構造改革なくして、経済回復は、解決できないですね。」”
と書きました。
この度の安倍総理大臣の緊急経済対策も、麻生総理大臣時代の大型補正予算と同質で、国の骨格の構造改革なくして、現行体制での経済回復は一過性でしょうね。

また、安倍総理大臣は生前贈与の緩和を掲げておりますが、生前贈与については、麻生総理大臣時代も話題になり、2009年4月、本ブログ「贈与税改正・・・無理して、使わせる必然性があるのか?」で取り上げ、

”「この度の「100年の一度の危機」で、経済規模が縮小した危機でも、国民の個人資産が1500兆円弱があったから、日本は破綻しなった要因にもなっているのではないかと思います。
仮に、預金の低金利で、銀行再生に貢献させた日本の国民体質が、アメリカ国民と同様に、借金しても、消費する生活様式であったならば、どうなっていたのであろうか?と思われます
。」”

と高齢者の余剰預金の生前贈与の緩和に疑問視し、無利子国債程度は、高齢者へお願いしたいと書きました。
毎年、赤字国債を発行できるのは、国民の含み個人資産があるからであり、生前贈与の拙速な緩和は、「いつまでもあると思うな親と金 いつまでも無いと思うな運と災難」の「いつまでもあると思うな親と金」であり、親の金がなくなるのも時間の問題であり、拙速の印象を持ちますね。

当方は、世界も日本も過渡期に直面していると思いがあり、本ブログ「中谷 巌氏の新自由主義にもとづく構造改革の懺悔のついて」で、専門家と言われる人種も新陳代謝が必要とし、本ブログ「エコノミスト下村 治氏について」でアメリカ追随から脚下照顧が問われているのでないかと書きました。

日本は戦後のアメリカ追随で復興したことは認められるが、アメリカ主導の金融資本主義に歪が現出し、世界が多極化の現下に、日本社会は構造改革が問われていると思っており、本ブログ「物事は完成時から陳腐化が始まるのが宿命で、統治機構も陳腐化(雑感)」で、硬直化社会には「破壊と創造」が不可避で、「破壊は崩壊」になる危険性回避に、将来像「国家の計」を明示すべきと書きました。
「社会保障と税の一体改革」も将来像もなく自公民で消費税増税だけを決定させ、現行体制での緊急経済対策は、老人性骨粗鬆症を患った限界国家には点滴的な効用しかないでしょうね。
限界国家の長患いは、現世・来世の世代を疲弊させるだけですね。



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