傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

ケビン・メア日本部長の発言は米国の本音で論外であるが、部分的は正解も

2011-03-10 16:16:52 | 沖縄基地

前駐沖縄総領事で、国務省のケビン・メア日本部長の「ゆすりの名人」発言が沖縄県民および日本人を激怒させていますね。
ケビン・メア日本部長の発言はアメリカ国益の本音で、論外であるが、ケビン・メア日本部長の発言要旨全文を一読すると、”「沖縄の人は東京(日本政府)に対するごまかしとゆすりの名人だ。」”発言は、沖縄基地移転を携わっている防衛庁の人間にとっては、同感するのではないかと邪推しましたね。

格調の高いブログ「永田町異聞」様のエントリー『「米国益にとっていい取引だ」と日米同盟の本音を語ったメア日本部長』で、「ゆすりの名人」発言について、
”「基地問題の解決をあえて引き延ばし地元振興策名目に国からカネを出させ続けて稼いでいる建設業者や利権政治家がいることは否定できないが、あたかも沖縄県民全体がゆすりたかりの集団であるかのごとき、粗雑な講義では、品格が疑われても仕方がない。」”
とケビン・メア日本部長を批判しています。

「永田町異聞」様は、ケビン・メア日本部長の発言で、
”「憲法9条を変えるべきだとは私は思わない。憲法が変わることは米国にとって悪い。日本に在日米軍が不要になるからだ。憲法が変われば米国は日本の国土を米国の国益を促進するために使えなくなる。日本政府が支払う高価な受け入れ国支援は米国の利益だ。我々は日本でとてもいい取引をしている」”
を取り上げ、
”「日本はいつまでも米国の言うことを唯々諾々と受け入れ、「抑止力」というタテマエのもと、その軍事拠点であり続けていいのだろうか。」”と問題提起しています。

当方は、”「沖縄の人は東京(日本政府)に対するごまかしとゆすりの名人だ。」”の発言は、沖縄基地移転を携わっている防衛庁の人間には、同感するのではないかと思いましたね。
本ブログ「沖縄基地問題:守屋元防衛次官の発言・・・迷走は地元利権の思惑も要因!」で、守屋武昌元防衛次官の対談記事を紹介しました。

守屋武昌元防衛次官は、
”「(沖縄側は)、前の合意を覆す、2枚舌とも言える交渉を主張し、普天間移設問題は先延ばしを図っているようにしか思えない」”
とし、
”「久間防衛大臣も「V字型案」の沖合移転を主張し、自民党の有力者からも、「少しは沖縄に譲ってやったらどうだ」と言われ、環境アセスメントの結果もでないうちに、仲井真県知事、島袋名護市長、中央の自民党や経済界の有力者も浅瀬の方に移動してやったらと言うのには、守屋元次官は驚いた」”
と語っています。
要は、沖縄経済界は、沖縄県民の負担軽減を「建前」とするが、「本音」は地元業者が潤う工法であり、現行案の確定に、”「沖縄経済界は東京(政府)に対するするごまかしとゆすりの名人だ。」”と揶揄されても批判できないと思いますね。

とはいえ、守屋武昌元防衛次官は、沖縄基地移転の遂行者であり、沖縄基地の是非は問うていませんね。
当方は、本ブログ「NHK特番「密使 岩泉敬 沖縄返還の代償」・・・知れば知るほど外交力」で、沖縄返還に伴う「有事に核持ち込み」密約を主導した岩泉敬氏の苦渋の決断が、アメリカに沖縄基地の固定化の外交成果を促す結果になった背景を取り上げていました。

アメリカ側は、沖縄基地を半永久的に自由に使用できることが究極の狙いであり、「有事に核の再持ち込み」要求は、副次的・表面的なテーマであり、「核」への日本人の拒否感情を利用し、密約を画策し、核抜きで沖縄返還実現となる。

”「岩泉敬氏は、自分も外務省の誰も、アメリカの深謀なる画策を何ら留意しなかったとし、密約の自責の念が起き、密約の存在を暴露した『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』を発刊し、国会で話題になると期待したが、外務省は密約の存在を否定し、国会にも呼ばれず、沖縄基地問題は本土の人間には他人事であることに心痛な思いになり、服毒自殺を図る。」”
と書きました。

まさに、「永田町異聞」様が指摘した沖縄基地は、ケビン・メア日本部長の発言の”「日本政府が支払う高価な受け入れ国支援は米国の利益だ。我々は日本でとてもいい取引をしている」”ですね。
現行の沖縄基地はアメリカの国益であり、沖縄基地返還が沖縄県民の負担軽減・日本の国益にもなることが肝要ですね。



1 コメント

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Japanese and American (noga)
2011-03-11 20:32:15
>日本の政治家はいつも本音と建前を使う。
>沖縄の政治家は日本政府との交渉では合意しても沖縄に帰ると合意していないと言う。
>日本文化はあまりにも本音と建前を重視するので、駐日米国大使や担当者は真実を言うことによって批判され続けている。

日本人は、「本音と建前」が詭弁であることを知らない。我々は、そのように教育されてはいない。
「沖縄の政治家は日本政府との交渉では合意しても沖縄に帰ると合意していないと言う。」は、当人たちは嘘をついているということである。
このような態度では、我々は統一ある世界に近づくことはできない。

日本人の判断基準は、「世の中は、、、、」(現実の内容) ということ。
英米人の判断基準は、自分の考えの内容 (非現実の内容) である。
本音も建前も現実の中にある。だが、理想は現実の外にある。
だから、日米間では話は合わない。不信感は募るばかりである。

日本人には、問題を解決する能力がない。だが、事態を台無しにする力を持っている。だから、厄介である。
この厄介が閉塞感の原因になっているのかもしれない。


http://d.hatena.ne.jp/takashi1982/20110307/1299426703

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