傍観者の独り言

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沖縄基地問題:「主権回復の日」式典・・・安倍首相の勇み足?(雑感)

2013-03-20 05:59:41 | 沖縄基地

安倍政権は、サンフランシスコ平和条約が発効して日本が主権回復した4月28日に、天皇、皇后両陛下も出席予定の政府主催の「主権回復の日」の記念式典を開くことを閣議決定に仲井真沖縄知事が難色を示し、普天間基地の辺野古移設計画にも悪影響を及ぼす気配ですね。
オスプレイは日本の領空の専用空路を自在飛び回る現下では、「主権回復の日」ではなく「敗戦懺悔の日」が相応しいのでないかと思い、アベノミクスで絶好調の安倍首相の勇み足になりそうですね。

NHKニュースの記事『辺野古移設「沖縄全体の市町村反対」』(3月19日)によれば、「沖縄政策協議会」で、仲井真沖縄知事が、「主権回復の日」に違和感を持ち、普天間基地の辺野古移設は沖縄全体の市町村反対であり難題と報道。記事を転載すると、

”「沖縄の経済振興策などを政府と地元が話し合う「沖縄政策協議会」が、安倍政権発足後初めて開かれ、沖縄県の仲井真知事は、アメリカ軍普天間基地を日米合意に沿って名護市辺野古に移設する計画に、沖縄全体の市町村が反対しているという考えを示しました。

沖縄政策協議会は、沖縄の経済振興策や在日アメリカ軍基地の負担軽減策について政府と地元が話し合うもので、19日午前、安倍政権発足後初めて開かれ、安倍総理大臣とすべての閣僚、それに沖縄県の仲井真知事が出席しました。この中で安倍総理大臣は、サンフランシスコ平和条約が発効し、日本が主権を回復したことを記念して、来月28日に政府主催の式典を開くことを説明しました。
そのうえで、安倍総理大臣は「式典の実施にあたっては、沖縄・奄美・小笠原が戦後の一定期間、わが国の施政権の外に置かれたという苦難の歴史を忘れてはならない」と述べ、沖縄県民の感情に配慮して式典を開催する考えを示しました。

これに対し、仲井真知事は「4月28日は主権回復の日と言うが、当時、沖縄はアメリカ軍の施政権下に放り込まれて苦労してきた。今の沖縄の基地問題もそこからきており、われわれは考えが違う」と述べ、不快感を示しました。
また、仲井真知事は、アメリカ軍普天間基地を日米合意に沿って名護市辺野古に移設する計画について、「沖縄全体の市町村が反対している。辺野古への移設は時間がかかるので、すでに滑走路があるところに移したほうがいい」と述べました。
さらに会合では、協議会の下に別々に設置されていた、経済振興策と基地の負担軽減策を協議する部会を廃止し、双方を統合した小委員会を設けることを決めました。

.官房長官「粛々と進めさせていただきたい」
菅官房長官は、閣議のあとの記者会見で、「『可能なかぎり沖縄に寄り添う思いのなかで対応をさせてほしい』というのが、安倍政権の基本姿勢だ。普天間基地を固定化してはならないというのが大前提であり、辺野古への移設については、日米間で合意しており、粛々と進めさせていただきたいというのが政府の姿勢だ」と述べました
。」”

と、普天間基地の移転先の名護市辺野古の埋め立て水域に漁業権を持つ打算的な名護漁協が埋め立てを同意したことより安倍政府は漁業補償額が同意次第、埋め立ての承認を申請する目論見は難航模様ですね。

また、NHKニュースの記事『オスプレイ4機 岩国基地に到着』(3月19日)で、

”「沖縄に配備されたアメリカ軍の新型輸送機オスプレイ4機が、19日午後、山口県の岩国基地に相次いで到着しました。
防衛省には午前中、アメリカ軍から連絡がありましたが、地元の自治体に正式に連絡があったのは、最初の2機が到着したあとになりました。

岩国基地には、午後1時半ごろから2時ごろにかけて、合わせて4機のオスプレイが相次いで到着しました。
オスプレイについて、アメリカ軍は今月6日から、沖縄に配備後初めて、岩国基地を拠点に本土での低空飛行訓練や夜間訓練を行っていて、今回はそれに続いての岩国基地への派遣になります。
沖縄から岩国までの飛行ルートは明らかにされていませんが、高知県大豊町の職員が午後1時すぎ、上空を飛行するオスプレイとみられる飛行機を目撃していることなどから、この付近に設定されたオレンジルートと呼ばれる飛行ルートを飛んだとみられます。

アメリカ軍は、前回、岩国基地に到着する1週間前に、本土での訓練実施を防衛省に伝え、その日のうちに関係する自治体にも事前の連絡が行われました。
しかし今回は、19日午前中、アメリカ軍から防衛省に連絡がありましたが、確認に時間がかかり、山口県や岩国市に正式に連絡があったのは、最初の2機が到着したあとになりました
。」”

と、アメリカ軍は日本の領空を自在に運航していますね。

当方が触発されるブログ「社会科学者の時評」様のエントリー『■ 日本の空は,誰のもの-アメリカ軍が支配する国- ■』(◎ オスプレイだけが日本全国の空域を勝手に飛んでいるのではない ◎)を一読し、改めて日本の領空はアメリカ主導に制約されていると痛感しました。

安倍内閣は、4月28日を「「主権回復の日」の記念式典を開くことを閣議決定したが、「社会科学者の時評」様の『■ 日本国はアメリカ合衆国の属国か ■』を一読すれば、日本の空はアメリカ軍の配下にあると言っても過言にならず、「主権回復」など言えたものではないです。
日本は、敗戦を終戦と言い、占領軍を進駐軍と言い、屈辱な語句を曖昧な語句に言いまわしてき、日本国民自身で戦後の総括をせずに今日に至ったことで沖縄基地が恒久化し、日本の領空がアメリカ軍主導を当然視してきたのでしょうね。
日米同盟堅持は現実解であるが、日米安保の抑止力効果は容認できるが絶対解ではないですね。

まだ、日本がアメリカから子離れを出来ないのか、アメリカが日本から親離れできないのか短絡的に結論はでないが、安倍首相がTPP交渉参加に日本の国益を守るのは交渉次第とアメリカから言質を取ったと強弁しているが、アメリカ追随が国是と盲信しているのでしょうね。
「主権回復」の記念など懐古的なことを言わず「真の主権回復を目指す日」なり、「敗戦懺悔の日」なりが相応しく、「主権回復の日」は慢心気味の安倍首相の勇み足になりそうで、沖縄県民のねばり腰を期待しますね。



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