傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

鉢呂前経産相:「不穏当、不適切な発言」だったのか?

2011-09-15 10:32:58 | 民主党(野田政権)

鉢呂前経産相の失言による辞任劇は、メディアの商売体質といいながら、嫌らしさを感じますね。
当方は、鉢呂前経産相の「死の町」発言の報道を接した時、表現の問題ではないかと思っていたら、前日の「放射能をうつす?」発言の報道があり、鉢呂前経産相の「はしゃぎ過ぎ」と思い、辞任に値する言動と思いましたね。

当方は、鉢呂前経産相については未知なる人物で、人物評価できませんので傍観していましたら、BLOGOS編集部が「鉢呂発言とメディアの責任」のテーマで記事『オフレコ発言をばらして辞任に追い込み、辞任会見では声を荒げて突き上げた。鉢呂大臣を巡る報道姿勢には批判も多い。これを受けて、民主党は「非公式取材」の見直し検討を始めた。』を、一読し、放言・失言の類の政治家の資質の問題なのか、メディアの商売体質の問題なのか、違和感を持ちましたが、何故、鉢呂前経産相は辞任を決断したか、野田首相はそれを容認したのか疑問でした。

ブログ「永田町異聞」様は、エントリー『マスコミの単純反射メカニズムが作り上げた鉢呂発言問題の顛末』で、鉢呂前経産相が「死の町」を「ゴーストタウン」と言えば問題がなかったとし、『放射能を分けてやるよ?』発言については、どの記者も明瞭に記憶している内容ではなく、”「新聞記事はいかようにも書ける。報道された事実を材料に、別のストーリーをつくることもできるのだ。記者諸氏に反射神経よりも、複眼的な熟考を求めたい。」”とメディアの報道姿勢を批判していました。

また、ブログ「真相世界(The truth world)」様は、エントリー『「原発周辺まさに死のまち」鉢呂経産相 本当のことを喋ると大臣がクビになる狂った日本 』で、
”「「放射能うつしてやる」見出しが一斉に各マスゴミに垂れ流されたが、鉢呂氏は「うつしてやる」などとは一言も発していない。

記者「大臣(作業服)着替えてないんですか」⇒大臣「今福島から戻ったばかりだ、そんな暇ないよ」⇒記者「じゃ福島の放射能ついたままですか」⇒大臣やや怒って、一歩近づいて「それがどうした? 放射能つけてやろうか?」≫

毎日新聞の記者がまず挑発したのである。鉢呂氏はそれに乗せられて「つけてやろうか」と発言した。そうしたら、マスゴミが一斉報道。日頃仲が悪そうなマスゴミにしては見事な連係プレーである
。」”

と、推測しています。

徳山 勝氏が「oliveニュース」にコラム『狂っている日本のマスコミ』で、
”「鉢呂氏の「死の町」発言が間違っているとは思わないが、筆者はこの程度の批判で閣僚を辞任する方が、政治家として「信念の無い駄目な奴」だと思う。だから辞めて当然だと思う。それよりもっと駄目なのは、同じ党内で後ろから鉄砲を撃った前原氏と下らない批判をした自民党の石原幹事長、大島副総裁たちである。そして日本の政治を悪くしている最も駄目な奴が、マスコミだと断言する。」”
と、不透明なメディア報道で発言する政治家をも批判しています。

真相については、報道だけでは不透明であるが、野田首相は、所信表明演説で、鉢呂前経産相の辞任について、
”「今般、被災者の心情に配慮を欠いた不適切な言動によって辞任した閣僚が出たことは、誠に残念でなりません。」”
と、鉢呂前経産相の言動を「不穏当・不適切」と既成事実化しました。
マアー、メディア報道を正当化したことになりましたね。

当方は、メディア報道に懐疑的で、本人の弁明を接するまでは、静観・傍観していましたら、長谷川 幸洋氏が「現代ビジネス」に寄稿の『当事者が初めて語った「放射能失言」の裏側!鉢呂経産大臣は原発村を揺るがす「原発エネルギー政策見直し人事」の発表寸前だった』で、13日午後、鉢呂前経産相本人に衆院議員会館の自室でインタビューした内容を記事にしています。

鉢呂前経産相は、朝日新聞の報道を「誤り」とし、朝日の検証記事によれば「放射能をうつしてやる」発言の第一報はフジテレビだったとされているが、フジテレビの記者は現場に居なかったと答えています。
また、鉢呂前経産相は、政府のエネルギー政策の決定機関の経産省の『総合資源エネルギー調査会』のメンバー人選について、賛成・反対派を半々を構想しており、公表する寸前だったと語っており、長谷川 幸洋氏は、「これで鉢呂が虎の尾を踏んだ可能性がある」と思ったと書いています。

長谷川 幸洋氏は、”「フジはなぜ自分が直接取材していないのに、伝聞情報として「放射能を分けてやる」などという話を報じられたのか。」”と、鉢呂前経産相は、守旧派(官僚とメディアの互恵関係)の「虎の尾を踏んだ」と憶測しています。

また、渡辺 喜美「みんなの」党代表は「現代ビジネス」に寄稿の『「古賀氏を使うべき」と進言していた鉢呂前大臣は辞任したが、枝野経産相が本気なら改革派を抜擢し「裏方チーム」つくれ スピード感をもって「政治を前に進める」ことが必要』で、
”「鉢呂氏が大臣就任のあいさつに来た時も「古賀さんを使うべきだ」と強く申し上げた。鉢呂大臣が古賀さんに仕事を与える検討をしていたかは不明だが、総合エネルギー調査会の原発政策にかかわる人事の見直しに強く言及していたという。つまり、脱原発派の委員をもっと増やせということだ。」”
と、鉢呂前経産相は、古賀茂明氏の登用については不明だが、『総合資源エネルギー調査会』には、脱原発派の委員増は予想されると書いています。

その、古賀茂明氏は、本日(15日)のTV番組「モーニングバード!」にゲスト出演し、鉢呂前経産相には「仕事をくれないのなら、辞めます」とメールし、鉢呂経産相の事務方から「退職の手続きをしてください」と連絡があったが、鉢呂経産相は辞任し、枝野新大臣に改めてメールするかどうかを思慮中と語っていました。

マアー、鉢呂前経産相の辞任劇は、野田首相いう「被災者の心情に配慮を欠いた不適切な言動」による辞任が既成事実となり、田中秀征氏が「ダイヤモンド・オンライン」に、コラム『枝野経産相への3つの期待』で、
”「新閣僚の鉢呂吉雄経産相が、不適切な言動によりわずか9日で辞任に追い込まれ、枝野幸男前官房長官がその後任となった。

 彼の発言内容は大臣として信じ難いことだが、どうしてこんな人を重要閣僚に起用したのか。野田佳彦首相の任命責任を問われても仕方がないだろう。・・・・・
」”
と、鉢呂吉雄経産相の言動を酷評し、野田佳彦首相の任命責任を問われるのも当然と書いており、もう、メディア報道が既成事実化していますね。

世の中、全て、パワーゲームであり、鉢呂前経産相は、守旧派官僚と互恵関係のメディアに嵌められたということでしょうね。
徳山 勝氏のオリーブ・ニュースのコラムではないが、日本の政治を悪くしている最も駄目な奴が、マスコミなのです。
それが、日本社会で現実です。

「追記」

① 日刊ゲンダイ・サイトに記事『鉢呂大臣辞任 流れをつくったのは経産官僚なのか』で、東京新聞・中日新聞の長谷川幸洋論説副主幹が鉢呂前経産相との単独インタビューに成功し、本人の声を「現代ビジネス」の記事『当事者が初めて語った「放射能失言」の裏側!鉢呂経産大臣は原発村を揺るがす「原発エネルギー政策見直し人事」の発表寸前だった』を紹介しています。

野田首相の「中庸」では、二律背反の政治世界を改革できるのか疑問ですね。

② 「J-CASTニュース」が、記事『国会で「死の町」発言した大臣いた その時は問題視されなかった不思議』で、鉢呂吉雄・前経産相の「死の町」発言をメディアでの取り上げ方の特異性を報道。





2 コメント

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no discussion (noga)
2011-09-16 05:22:29
鉢呂大臣の「死の町」発言が物議をかもしているようだが、あれは軽率な発言か。
彼が歌詠みをしたとすれば、彼には罪がない。現在・現実を語ったとすれば、彼は真実を述べている。
彼の哲学・理想を述べたものとしては、受け入れられない。だが、彼は日本人だから未来を語るはずがない。
今回の物議は、聞く人の想像による、あやふやな心理効果による騒ぎである。
まともな議論のできない国民の騒ぎである。
ここに民族性に基づく深刻な問題を露呈している。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812
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Unknown (信貴明)
2011-09-17 07:09:59
「死のまち」は個人の感想。捉え方は人それぞれ。「気分を害された方がいらっしゃたらお詫びします。」で十分だろう。問題は、何の責任も無いマスコミが国民が選んだ代表をいとも簡単に葬り去ることができること。
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