傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

民主党自壊:民主党の変節・変容は菅前総理が起因と野田首相の度量と努力不足

2012-06-27 18:40:50 | 民主党(野田政権)

消費増税法案は衆院可決したが、民主党から反対57、棄権・欠席16をだし、野田首相は難題を抱えましたね。
野田首相の危機感は理解できるが、小沢一郎氏、鳩山元総理を説得しきれなかった努力不足で、小沢一郎氏への怨念から脱却できなかったことも要因ですね。
それにしても、民主党を変質・変容させたのは菅前総理で、菅前総理を代表に選出した民主党議員の罪は大きいですね。

野田首相のいう「社会保障と税の一体改革」は、現下の社会を鑑みすれば、財政健全化が避けて取れず、社会保障の充実の急務も常識的な正論ですが、野田首相が松下政経塾の一期生であれば、松下幸之助氏の信念「素直の心」を会得したはずなのに、政権交代を実現させた2009年マニフェスト公約と真逆の事柄であれば、素直に、まずは、公約違反であることを表明すべきで、変節した背景を表明すべきでした。

2009年衆院で圧倒的な勝利での政権交代後の鳩山元総理は、理想は良かったが智恵も胆力もなく、沖縄問題で小沢一郎氏を道連れで辞任し、機を見て敏な野心家の菅直人氏が代表に選出され、安直に消費税増税を掲げ参院で大敗し、ネジレ国会させた主犯ですね。
ネジレ国会でなければ、内容の是非を別にすれば民主党主導で「社会保障と税との一体改革」は具体的に法案化を着手できたのです。

野田首相の財政の危機感による消費増税は理解できるが、民主党の公約、自分の発言と真逆の消費増税に政治生命をかけ実現を目指すのであれば、何故、党内での変節の背景を説明し党内論議で意見を集約しなかったのか大いなる疑問です。
また、反対勢力の小沢一郎氏なり、鳩山元総理を説得し、挙党態勢を構築しなかったのか疑問ですね。
民主党の「中興の祖」の小沢一郎氏と1度面談した程度では努力不足であり、怨念から脱却できていないのです。
党内意見を集約する努力不足に、野党との修正合意をもって党議拘束かけ反対者に「厳正な対応」とは傲慢ですね。

当方が最も不愉快なのは、菅前首相のブログです。
6月23日のブログ『小沢グループと呼ばれている皆さんへの呼びかけ』では、
”「1年前、私に対する不信任案に小沢氏は賛成すると言って、造反しようとした。目的は小沢氏の思う通りにならない私(総理)を引きずり下ろすため。今回もテーマは違うが目的は全く同じ。
  過去において小沢氏は何度も同じことをやってきた。その都度大半の「小沢グループ」の顔ぶれは変わっている。しかし、新たに取り込まれた「小沢グループ」の議員が小沢氏個人の駒として使われているという構造は変わらない。
  小沢グループと呼ばれている皆さん、ぜひ目を覚ましてほしい。小沢氏の個利個略のために、駒として利用されることがないように、目を覚ましてほしい。そして小沢氏の呪縛から離れて、自らの判断で、行動してほしい
。」”
と、消費増税反対も菅降ろしも小沢一郎氏の個利個略と決め付けていますね。
ネジレがなければ民主党主導で野党協議がでたのに、ネジレを発生させた本人が小沢一郎氏へ個人批判で責任転嫁する姿勢には人間性まで疑います。

6月26日のブログ『政権交代後に発生した危機』では、
”「社会保障と税の一体改革関連法案が民主、自民、公明の賛成で衆院を通過。大きな前進だ。これで、一体改革法案が今国会で成立する可能性が大きくなった。
 小沢さんは、「今」消費税を上げる事は反対と言って、党を割ろうとしている。しかし1994年、細川政権の時国民福祉税を進めたのは小沢さんだった。それから18年、増大する社会保障の費用を国債の増発で賄い続け、その結果、1000兆円まで国債残高が増えているのに、消費税を先送りして大丈夫となぜ言えるのか。
  また、消費税増税は民主党のマニフェストに反しているという人がいる。しかし、財政問題が焦眉の急になったのは、政権交代後のギリシャ危機からだ。政権交代後の危機に対応するためにはマニフェストにないことでもやるのは、震災復興なども含め当然のこと。
  結局小沢さんは、自分が中心でなく、物事が進むことそれ自体が気に入らないとしか思えない
。」”
と、同じ党員仲間の小沢一郎氏を何事も主役になりたいと個人批判を広言しています。
高慢な慢心の持ち主は菅前総理本人です。

常識的な世界観、国家観の菅元総理は、自分の不本意な発言でネジレ国会を発生させ、福島原発事故の被曝を拡大させた人間であり、諸悪根源を小沢一郎氏と広言する人間が日本の総理大臣だったかと思うと情けなくなりますね。

日本社会は、バブル破綻は戦後の政治主導経済の歪が顕在化し、日本社会を変革すべきであったが過去延長線上で推移し、日本は赤字体質の限界国家になり、リーマンショックは金融資本主義が破綻し、世界が多極流動化し、福島原発事故は、原発によるエネルギー依存の危険性を知らしめたのであり、それに高齢少子化による日本は老人性骨粗鬆症に陥ったのです。
常識的な正論や、正論めいた常識論では、日本再生は出来ず、現統治体制をご破算するぐらいの大胆な「破壊と創造」の構造改革が不可避なのです。
構造改革なき将来目標・計画なき消費増税は、「財政健全化し、国民は疲弊する」になるだけです。

野心家の菅直人氏を代表に選出した民主党体質、小沢一郎氏への怨念から脱却できない野田佳彦氏の器では、日本の将来は暗いですね。
もう、政治を期待せず、自己責任で、我が身第一で生活するのが賢明でしょうね。

「付記」

鳩山元総理のブログ『社会保障と税の一体改革関連法案採決にあたって』の反対理由のが筋が通っていますね。



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