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ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

ノエル通信

2015-05-13 11:40:19 | ノエル

アロハ~。皆さん、お元気?
毎度おなじみ、ゴールデンのノエルです。
ガーデンもお花がいっぱい、咲き誇って、この時分はここにいるのが、スゴーク気持ちいいの。
  御覧のように、白い花の下で寝そべったりしてね。フフ、僕、なかなか絵になるでしょう? まるで、名画の中の美女のようではないか!
この間は、僕のブロマイドがいっぱい入った写真集が届いたり、いいこと続き。
お庭に来る蝶も蜜蜂も、テントウムシもお友達といいたいんだけれど、お散歩の時会う、犬仲間にはドキドキして、ちょっぴり怖いの。

たくさんの本、たくさんの夢

2015-05-13 11:11:07 | 本のレビュー

この箱いっぱいの本。本が箱から飛び出してきそうな勢いです。そして、この本がいっぱい詰まった箱は一つだけでなく、
御覧の通り
もう一つ。ああ、幸せ!
これらの本はこの間、Mさんが贈って下さったのですが、先月末から何だか忙しく、ようやく紐ときはじめたばかり。
しみじみ、本のタイトルを見てみるのですが、セレクトが凄いのであります。「現代ポーランド短編集」とかロシア短編集、レイ・ブラッドベリやル・クレジオ。 ル・クレジオといえば、何年か前、ノーベル賞を取ったフランスの作家ですが、その重要度に比してあまり邦訳はされていないような…。学生時代、彼の「メキシコの夢」を読んだのは、印象に残っています。
そして、一世を風靡した精神分析医R・D・レインの本が幾つも。レインの本は読んだことがないので、この機会に読みませう。精神医学の本は、昔興味があって、中学生の時から「みすず書房」の精神医学書を読んだりしていたものだけれど。
最大級の驚きは、カミュの「最初の人間」が入っていたこと。カミュは青春時代、最も憧れた作家で、名作「異邦人」は繰り返し繰り返し、読んだし、「幸福な死」、「カリギュラ」、「追放/転落と王国」なども読みふけったものです。
ホイジンガの「中世の秋」は文庫本をすでにもっているのですが、中身の記憶があやしかったり――ああ、本当、書物の森は奥深いのですね。

母の日の贈り物

2015-05-13 10:56:18 | ある日の日記
もう終わってしまったのですが、先週の日曜日は「母の日」でした。
これは、兄夫婦が母に贈ったお花。
キッチンのテーブルの上に置いてあるのですが、もらって何日にもなるというのに、まだみずみずしくて、見るたびに心が明るくなるよう。
不肖、わたくしが何を贈ったかというと、晴雨兼用の日傘。

白い布地に、青い小さな花が描かれたデザインです。う~ん、役には立つのだろうけれど、やっぱりお花には負けますわ。
朝の光のこぼれる、テーブルの上の花……さわやかな一日のはじまり。



ある一日

2015-05-12 09:10:23 | ある日の日記
手荒れが長ーく、長ーく治らないで、あかぎれができたり、水がしみたりして困るので、ついに皮膚科へ行って来た。実を言うと、この手荒れとはスゴーク長いつきあい。 大学時代、下宿生活をしていて、ちょっと水仕事をするようになったとたん、発症して、当時通った皮膚科は数え知れず。「こんなにひどいんだったら、いつも手袋してお薬もちゃんと塗っていて下さいね」といった女医さんの言葉を今でも、覚えているくらい。 指から皮がむけ、赤く腫れて、グローブのようになるんである。

さて、折からの曇天。ウォーキングがてら30分ほど歩いて、辿りついた皮膚科。その入り口の扉を開けた時、愕然。待合室にスゴーイ数の人が待っている。ああ、これだから来たくなかったの。皮膚科というのは、どこへ行っても、黒山のように人がいる。水ぼうそうやっているかもしれない子供たちから、ニキビの治療に来ている高校生もいたりして。

待って、待って、うーんと待って、日干しになるかと思うくらい時間がたった頃、ようやく診察室に呼ばれ、先生に手を見せると「いつものやつですね」と言われたなり、いつも塗る薬を出され「これを朝と夜の一日2回塗ってね」のお言葉。これだけ。2時間半くらい待って、診察は3分くらいじゃないかな? 

もう昼の1時をとっくに過ぎているので、病院近くの「ならづ茶屋」でお昼食。土蔵のような外観と茶屋というネーミングがなかなかいいわ。それで、帰宅した後、くたびれたので一時間お昼寝。なんか、皮膚科騒ぎ(誰も、騒いでいないけど)でほとんど一日がつぶれた感あり。

P.S この手荒れ。ひと昔前は「主婦湿疹」とかいわれていたもの。塗り薬をペタペタ塗ると、あっという間に良くなる(でも、全快するには、結構時間がかかるんだけど)。眠る前、ベタベタした薬を手に塗るのが嫌でさぼりがち。よって、いつまでもぐずぐず治らないという結果に。 ああ、若かりし日、白魚のように美しかった私の手は、いずこに?

素敵な贈り物

2015-05-10 15:47:31 | アート・文化
2、3日前の昼下がり、素敵な贈り物が郵便で届きました。中身は、これ!
「あとりえ・どぅ・のえる」のミニ写真集であります。表紙には、ガーデンで微笑む(?)ノエルがアップで登場し、何だかとても可愛らしい本なの。
中を開いてみても、ガーデンの緑の中、ラブリーな様子のノエルがてんこもり。離れのギャラリーの様子も、綺麗に写真に撮られ、写真集の中に封じこめられています。ノエルやお庭や離れやらを、こうして一つの「作品」として、形にして下さるなんて……とても可愛い写真集、嬉しいです!

贈ってくださったのは、カリグラフィー仲間のNさん。ギャラリーに来て下さった時、何だか写真をいっぱい撮られているなあ、と思っていたら、写真集になっていたとは――。素敵なお手紙も同封されていました。こんなにして頂いて、いいのかな?

ノエルにも、「写真集ができたよ」と教えてやらねば! さぞや、にんまりした顔をするだろうなあ…。

十月の旅人

2015-05-10 15:02:33 | 本のレビュー
Mさんから、贈って頂いた本。
20世紀アメリカが生んだ鬼才、レイ・ブラッドベリの短編集といえば、「十月は黄昏の国」が大好きで、何度も読み返したものだけれど、なぜか他の本を手に取ることはなかった。この短編集――アメリカ中西部を思わせる大平原に辿りついた男が、なぜか大刈り鎌を持って、麦畑を毎日毎日、収穫してまわることに。男自身、自分がなぜこんなことをしなければならないのか、を知らないし、そばの土地を通りすぎる者もない。だが、ある日一束の麦を刈ろうとした時恐ろしい予感と共に、これは自分の家族の命であることを知る、という物語や事故や惨劇に居合わせるのが、いつも同じ群衆であり、彼らが被害者が「死ぬ」ように、そっと手助けするという設定が不気味なものなど、印象的なストーリーが幾つも詰め込まれた、宝石箱のような傑作集だった。

さて、こちらは「十月の旅人」。さきほどの愛読書を思い出させるタイトルといい、窓の向こうに迫る惑星を描いた表紙といい、思わず手が伸びようというもの。そして、予想にたがわず素晴らしく面白く、夜中の2時までかかって、一気に一冊読み終えてしまった。

ブラッドベリが20代の頃書かれたものばかりで、名高い代表作は収められていないものの、奇想や華麗な文体はすでに確立されている。中でも印象に残った短編は、「過ぎ去りし日」。深夜に自分の家にいた老人は、ふいに入ってきた若夫婦に家から追い出されてしまう。そのまま、凍える戸外にいる老人の目の前で、色々な人々が、彼の家の鍵を開けて入って行く。彼らは誰なのか? そして夜中の3時だというのに、戸外の落ち葉の山の中を転げまわっている少年たちは? 
短い物語の最後まで読みおわると、あたかもメビウスの輪をくるりと一回転したように、長い時間の流れが身の内を通りぬけたように感じるのだが、この情景はあたかも不思議な絵のようではないだろうか? 深夜遅く、家の外にたたずんでいる老人と、冷たい落ち葉の中で遊んでいる少年たち……どこか普通ではないし、こちらにも夜の冷気が迫ってきそうである。

そして、「ブラッドベリ節」としか呼びようのない文体。「宇宙時代の散文詩人」とか「夜と孤独の詩人」、「エドガー・アラン・ポーの衣鉢を継ぐ巨匠」など、様々な讃辞がこの作家には捧げられてきたが、それすらも陳腐に感じられるほどの、特異性や天才が感じられる。久々に、海外文学を読んで、やはり翻訳の文章が一番好きだということを実感。人によっては、翻訳を「固い」とか「「自然さが感じられない」というけれど、私にはこの硬質さや彫刻のような構成美がたまらなく魅力なのである。

「十月は黄昏の国」のある一編で、一組の夫婦がイタリアへ旅行に行った際、教会の納骨堂へ行き、妻の方が、納骨堂の骨たちに魅せられて(?)しまうのだが、ラストシーン、夫が車に乗って出発した際、誰もいない助手席を見やるところが、不思議に怖くて印象にのこったもの。納骨堂のひんやりした空気の中、骨と眠り続ける妻の姿が目に浮かびそう。





バク夢姫のご学友

2015-05-04 09:57:05 | 本のレビュー

「バク夢姫のご学友」 柏葉幸子 偕成社

児童文学はかなり好きで、結構読んでいるのだけど、海外のものが多くて、柏葉幸子を読みだしたのも最近。
でも、この作家の本は、とびっきり面白い! この間読んだ「帰命寺横町の夏」などは、あんまり面白くて一気に読んでしまい、「こんな凄い想像力と文章力を持った作家を、今まで読まなかったなんて」と悔し涙(?)にくれたほど。

そして、この本。表紙を見たら、開いた扉のところに女の子と妙な動物が立っているのだけど、いかにも何か起こりそう。
まちがい電話がもとで、マンションの一室で、主人公五月がであったのは、カバと猪の合いの子みたいな妙な動物。そして、なぜかそのまま現実世界とは別の不思議な世界に運ばれて――というストーリー。そこでは、鼠もバッファローも人間と同じようにしゃべり、くだんの妙な動物は「夢姫」と名乗るバクだと判明。そして、彼らが出会ったのは、暗い森の中の、気味の悪い屋敷。ここには誰がいるのか? 最初出会った召使が「御主人様を楽しませてほしい」といったはずなのに、真夜中の屋敷を歩くとまるで人気がない。鼠のプップは「おいらは、家に人がいるかどうかはわかる。ここは誰もいない空き家さ」というのだが…。

圧倒的なスピード感と奔放なイマジネーションで、物語が展開していって、飽きさせない。有名作品でさえ、退屈してしまうことの多い私としては、「柏葉マジック」にはまって、物語の最後まで運ばれてゆくのは、得がたい読書体験だ。翌朝、五月たちの前に出てきた「御主人様」は、何と車いすに座った少女の人形。おつきのメイドは「人形のように見えるが、ちゃんと生きていて、ある朝突然、こうなったしまったのだ」などという。だが、実はこの屋敷はキラと呼ばれる怪物の屋敷で、気配はないが、どこかにこの怪物がいるらしい。屋敷をさぐろうと、部屋々に足を踏み入れる五月と夢姫の前に現れたのは、何と劇場だった――。

こんな風に、飽きさせない物語なのだが、何といってもバク「夢姫」のキャラクターが面白い。夢を食うバクという設定なのは、言うまでもないのだが、お上品ぶって、情け容赦もない言葉を吐き、その癖変に可愛らしいバク。こんなバクと不思議でおかしな世界を旅できたら、と願うのは私だけではないはず。

ギャラリー その2

2015-05-04 09:24:52 | アート・文化

昨日で終わってしまったギャラリー。連休のせいか、初日をのぞいては、お客様の姿もちらほら気味でしたが、これもまた良し。
上の写真は、仲達さんの組み木ですが、このワンコの感じが何とも言えない! 以前、ゴールデンレトリバーをかたどった組み木を2体(今のノエルと前のノエルをモデルにしたもの)も頂いたことがあって、それはずっと飾らせてもらっているのですが、この犬たち、シッポをぱたぱた振って、今にも駆けだしそう。

組み木はこの他、蝶の標本を思わせるものもあって、見ていると、なぜか子供時代の夏休みを思いだすのであります。木工は、夏休みの宿題(思いっきり、簡単なやつだけど)でもやるし、昆虫オタクな男子は、蝶とかカブトムシの標本を作ったりして、女子に嫌がられたりしていた記憶が。 

       こちらは、近所の方が差しいれしてくれたお菓子。ジャジャーン、すごいでしょ? 目玉焼きがマドレーヌの上に載っているなんて。
と、そう思ってしまいそうですが、実はこれアンズのシロップづけに砂糖がけ(?)したもの――あんまりリアルなんで「えっ、目玉焼き?」と皆驚いたもんです。 何度見ても、「目玉焼き」(それも、ちょっととろとろ気味の)にしか見えないんだけどなあ。
でも、お味もとっても美味しい! あっという間にペロリと頂きました。
この他にも、スゴーク美味しい天むす(ちょっと醤油をたらしたエビの天ぷらが、おむすびと絶妙にマッチしているの)やお菓子、クッキー、お花などさしいれをどっさり頂き、幸せ気分です。

でも、このギャラリーも、あと一回、12月に開くだけで終わりにしようと思います。他にも色々忙しくなってきたので…。毎回欠かさず来て下さったお客様、遠くから来て下さった方、有難うございました。
ラストは、「ノエル」の名前にぴったりするくらい「クリスマス」ムードで終わらせようと思います。掉尾を飾る作家さんは、まだ決めていませんが…。
今まで、6年間THANK YOUであります。



ギャラリー

2015-05-03 09:45:22 | アート・文化

ギャラリーの様子であります。これはカウンターの上。組み木やカリグラフィーのカードなどが。
     
そして、これが白石孝子さんのイコン。一つ一つが素晴らしい作品で、他を圧する重厚感があります。天使の光輪は黄金で表現され、それを赤い線で縁取ったり、ロシア文字が傍らに表記されるなど、どこかエキゾチックな趣も。
正教会の系統とは違うのですが、イタリアのアッシジとかフィエレンツェを訪れた時、かの地の教会に漂っていた、静謐と清らかさを思いださせます。

  
訪れたお客様たちも、じっと見入っていました。

こちらは、中野由紀子さんのガラス作品。
庭に面したガラス窓から、光が硝子に反射し、植物の緑の影も映りこんで綺麗です。可愛らしく、適度に洒落た器の数々。生活を楽しく彩ってくれそうです。

さて、今日は最終日。もうひと踏ん張りといきましょう! 皆さまも良き休日を。