古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

大阪府豊中市・大石塚古墳

2013-02-09 08:07:56 | Weblog


大阪府豊中市岡町北1-36の低丘陵上にあります。
阪急宝塚線・岡町駅西すぐの住宅街の真ん中です。
桜塚古墳群を構成していて、かっては原田神社の社地で山林の一角でした。
そのため宅地化を免れ、すぐ北側にある「小石塚古墳(後述)」ともども今に残っています。

全長90m、 後円部径48m・高さ6m、 前方部幅30m・高さ2.8m  三段構築の前方後円墳です。
前方部を南に向けています。

墳丘の周りには周濠があります。今は前方部西側にある窪地に名残をとどめるだけです。
墳丘には河原石による葺き石が施されています。
テラス面には玉砂利が敷き詰められています。
円筒埴輪や朝顔形埴輪・楕円筒埴輪・盾形埴輪・家形埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。

1979年(昭和54年)、史跡整備事業に伴い発掘調査が行われています。
埋葬施設は竪穴式石室で、円筒埴輪棺が収められていたそうです。

古墳時代前期後半・4世紀中葉ころの築造と推定されています。

現在古墳の周りは柵で囲ってあり、墳丘に登ることはもちろん、観察も一部からしかできません。










「桜塚古墳群」
大阪府豊中市のほぼ中央、阪急宝塚線・岡町駅を中心に東西1.2Km,南北1Kmの範囲内に分布している古墳群です。
標高20~25mの低丘陵、豊中台地上にあります。
大まかに分けて、西群、中央群、東群、南群 の4つに区分されます。
古墳時代前期の4世紀ころと、古墳時代後期の6世紀ころの2時期に形成されたと言われています。
総数36基に、近年確認された8基を加えた44基の古墳が確認されています。
しかし残念ながら、宅地開発等で39基が破壊され、現存するのは「大石塚古墳」と「小石塚古墳」、「大塚古墳(円墳)」、「御獅子塚古墳」、「南天平塚古墳」 の5基のみです。

この5基の古墳を含む桜塚古墳群は、昭和31年5月15日に国の史跡に指定されています。

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