古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

奈良市・念仏寺山古墳

2013-07-20 07:54:34 | Weblog


奈良市油阪町山ノ寺の市街地にあります。
三条通り、「ホテルフジタ奈良」脇の細い道を北へ入った所です。
念仏寺やホテルに囲まれた市街地の中です。

宮内庁が「開化天皇の陵墓・春日率川坂上陵(かすがの いざかわの さかのえの みささぎ)」として管理しています。

「坂ノ上山古墳」とか「弘法山古墳」、「山ノ寺古墳」と呼ばれることもあります。
宮内庁管理の陵墓のため、拝所手前の柵から中には入れません。


全長105m、 後円部径48m・高さ10m、 前方部先端幅54m・高さ6m  の前方後円墳です。

墳丘の周りには、幅約8mの盾形をした周濠が、その外側には周庭があります。
円筒埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていたようです。

この古墳は、江戸時代まで民間の墓地として利用されていたそうです。
幕末の「文久の修陵」の際に、墓地は古墳外に移され、代わって鳥居や拝所を作り、天皇陵として前方後円墳の体裁を整え、現在に至っているのだそうです。

古墳時代中期・5世紀前半ころの築造と推定されています。

陵墓指定や市街地のため、一部からしか観察できません。




「開化天皇」
欠史八代(けっしはちだい)、最後の天皇です。
欠史八代とは二代天皇から九代天皇までの8人を言います。
なぜか古事記・日本書紀には、どんなことをした天皇なのか、また朝廷での生活にまつわる話などが一切載っていません。
そのため、年代を合わせるために創りだされた、「架空の天皇」ではないのかといわれています。

二代・綏靖(すいぜい)天皇   三代・安寧(あんねい)天皇
四代・懿徳(いとく)天皇     五代・孝昭(こうしょう)天皇
六代・孝安(こうあん)天皇   七代・孝霊(こうれい)天皇
八代・孝元(こうげん)天皇   九代・開化(かいか)天皇

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