古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

京都府城陽市・芝ケ原古墳

2013-10-26 08:04:45 | Weblog




京都府城陽市寺田大谷、標高50~52mの丘陵北縁部にあります。
「旧芝ケ原12号墳」です。
近鉄・久津川駅から東へ徒歩約10分、住宅街の一角にあります。

全長28m、 後方部径南北21m、東西19m・高さ1.4m、 前方部先端幅?m・高さ?m の前方後方墳です。
前方部を南に向けています。
ただ前方部は大半が道路によって削平されていますが、扇のように外側に開く形だったと推定されています。

墳丘に葺き石は施されていなかったようです。

昭和61年(1986年)6月から8月にかけて、宅地開発のため城陽市教育委員会によって緊急発掘調査が行われました。
調査後には消滅の運命でしたが、「庄内式土器」が発見されたことから保存されることになりました。
後方部中央にある埋葬施設には組合式木棺(長さ3m、幅0.8m)が直葬されていました。
墓坑上面には礫が敷かれていて、庄内式土器(弥生時代終末期から古墳時代初頭のもの)の壺や高坏が置かれていたそうです。
木棺内から、四獣形鏡1面(彷製鏡)・銅釧2個・硬玉製勾玉8個・碧玉製管玉187個・ガラス製小玉1300個以上・鉄製ヤリガンナ などが出土しています。
銅釧は国内で他に出土例がない大変貴重なものだそうです。
出土品は平成2年に一括して重要文化財に指定されています。



この古墳の築造時期は、出土した土器などから古墳時代初期・3世紀後半頃と推定されていて、日本最古級の古墳のひとつと考えられています。
平成1年9月6日、国の史跡に指定されています。

平成22年度から墳丘の復元工事が始まり、その後古墳北側6430.34平方メートルを整備し、住宅に囲まれた古墳公園として平成25年4月18日にオープンしています。
体験学習広場や多目的広場が設けられています。
私が訪ねた時(4月4日)は公園オープン前で、最後の仕上げ工事が終わろうとしている頃でした。
そのため古墳に近づくことはできませんでした。




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