古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

奈良県御所市・石光山8号墳

2015-09-19 08:11:24 | Weblog
奈良県御所市元町横井の丘陵尾根頂にあります。
葛城山麓から東に延びる東西300m、南北150mの小さな独立丘陵上です。
住宅地の中にポツンとある標高124mの小山です。



ただし現在は宅地造成で西側半分はなくなり、東側半分が残っているだけです。
1972年と1973年に、西側半分の52基の古墳が発掘調査されています。
この尾根上には4基の前方後円墳を含む約100基の古墳が密集していたそうです。

全長35m、 後円部径20m・高さ3m、 前方部幅12.4m・高さ?m の前方後円墳です。









墳丘には葺石が施されていたようです。
円筒埴輪や朝顔形埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。

測量調査が1983年に、発掘調査が1987年に行われています。
主体部が二つ確認されています。
後円部中央にある埋葬施設は、竪穴式石室です。
石室は全長3.8m、幅1.1m、高さ0.7m あります。
碧玉製管玉、ガラス製勾玉、ガラス製管玉、ガラス製玉、鉄刀、鉄鏃、刀子、釘 などが出土しています。
後円部頂南寄りにある埋葬施設には、割竹形木棺で埋葬されていました。
碧玉製管玉、ガラス製管玉、ガラス製玉、鹿角装刀子、刀子、鉄鏃、長頸鏃、剣菱形杏葉、花弁形杏葉、シオデ、鞍、鉄製カコ などが出土しています。

古墳時代後期・6世紀後半頃の築造と推定されています。

現在古墳のそばには、長さが3~4mもある巨石がいくつかあります。
この巨石と古墳の関係については不明だそうです。


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