日本の「政治」の〈可能性〉と〈方向性〉について考える。

「政治」についての感想なり思いを語りながら、21世紀の〈地域政党〉の〈可能性〉と〈方向性〉について考えたい。

円安基調を導く根本的要因としての「システム」に見る差別と排除の〈カクサ〉の関係(結)

2024-05-10 | 日記
円安基調を導く根本的要因としての「システム」に見る差別と排除の〈カクサ〉の関係(結)




 前回記事での②で述べておいたように、私たちが今確認しておかなければならないのは、ーーー通貨レートは、「システム」がつくり出す差別と排除の「カクサ」の関係を導くことに貢献するということであり、同時にその際、「システム」の差別と排除の関係それ自体が、「システム」の発展の高度化と低度化をつくり出すカクサの原動力であるということであった。またその際、「システム」を構成する下位システムの一つである覇権システムにおける力(暴力)と力(暴力)の差別と排除の格差の関係が、今日の円安問題に何よりも大きく与っている、と私はみている。


 それゆえ、円安問題は、B、C、Aから構成される1970年代以降に形成され発展の途上にある「システム」とその発展の高度化の最中に位置するBの先頭を走る中国と、B、Cにい配置されている、その他のいわゆるグローバルサウスを構成する諸国と、同じくその「システム」の発展の低度化をまっしぐらに深化しているAの米国と日本を始めとしたAに位置するかつての先進諸国間における「力」関係によって規定される、と私はみている。その関係を不等式で示すならば、B>C>Aという図式の関係に描かれる。それゆえ、日本の円安基調は当分の間は変わらないし、誰にもその動きを止めることはできない、と私は考えている。


 何度も言うのだが、それは覇権システムと「システム」における差別と排除のカクサの関係に起因していることから、日本や米国を単位としてあれこれ議論できる筋合いのことではないのである。確かに、ネット上には円安問題に関する多種多様な切り口を示す有益な経済記事が散見されるし、私もそれらの記事からいろいろなことを教えられているのも事実であることは否定はしない。それはそうなのだが、私のような「システム」論の観点から社会の動きを位置づけ捉えようとする者にとってはやはり?なのだ。


 その大きな理由として、そこで提示・提案されている対策や対応策は、どうしてもその実効性において相当に実現は困難であると言わざるを得ないからである。それは政権交代がたとえ実現したとしても同様であろう。誤解のないように付言すれば、私自身は政権交代を望んでいるのだが、それがたとえ実現したとしても、日米関係の力関係というか、「親分ー子分」関係を、今よりは少しでもましな関係へと置き換えられることは望めないし、そうした動きを阻むことを親分の米国や覇権システムそして「システム」から要請・期待されている日本の官僚機構の存在を思い浮かべれば、それだけでも十分ではあるまいか。


 またまた何か水を差すような面白くない論の展開に傾いてきたようなのだが、私からすれば、悲観的な話のトーンにならないようにと気を使っているのだ。とにかく私たちはというか私を含めた、今よりは少しでもましな社会の実現を目指そうと日々の生活を送っている人々は少なからず存在しているはずだ、と私は思いたいのだが、同時にまた、気持ちの上だけでもそんな余裕すらなく、その日その日の生活に悪戦苦闘している人々が国民の過半数を占めていることも、政府や民間機関の発表する各種の統計資料からもうかがえるところである。


 このブログ記事でああだ・こうだと話している私自身も、次第に心の余裕すら危うくなっていることに気がつく機会が増えてきたのは否定できない。まさに貧すれば鈍する化の方向へと傾きつつある。最近の凶悪犯罪の激増に顕著な、いわゆる「急ぎ働き」に関連した連日の報道にはさすがにうんざりで、もう参った参ったなのだ。それこそ円安問題と同様に、こちらももう打つ手なし状態が常態化しているのではあるまいか。


 「敵」基地攻撃能力云々の議論の前に、「自」国民の命と暮らしを守るための議論をやるべきだと誰しも思っているはずだが、それこそ今の国会議員の惨状を見ているとき、彼らはどこの国の国会議員なのかと思わざるを得ない。もっとも、私は「システム」論者であるから、「システム」の中でおこなわれる政治の茶番劇をことさら言挙げするつもりはない。それを断って言わせてもらうと、それでもやはり「味方」の国民を守ろうとしている「フリ」だけでも忘れてほしくはないのである。その意味ではあまりにも芝居が下手すぎる。* 蛇足ではあるが、今のこの時代にあって、「敵」とか「味方(自)」云々の議論をすること自体、もはやセンスがないというかナンセンスであるのも、もはや言うまでもなかろう。


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