虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

事件記者コルチャック

2007年06月07日 | エンタテインメント
KOLCHAK: The Night Stalker

出演:カール・コルチャック   ダーレン・マクギャヴィン(声:大塚周夫)
   トニー・ヴィンセント   サイモン・オークランド(声:木村幌)
   ロン・アップダイク   ジャック・グリンナージ
   エミリー・カウルズ   ルース・マックデヴィッド

 シカゴの新聞社インディペンデント通信の、中年事件記者コルチャックは、編集長のヴィンセントに怒鳴られながら、テレコとカメラを手によれよれのジャケットにズボンで取材に走り回る。そして怪物や心霊現象など信じられない事件に果敢に取り組み、解決までしてしまうが、いつも余りに常軌を逸脱した事件ばかりの上に、証拠も残らず、公表も出来ない…

 自然発火 (FIRE FALL)
 切り裂きジャック (THE RIPPER)
 狼男 (THE WEREWOLF)
 魔犬 (THE DEVIL'S PLATFORM)
 魔女 (THE TREVI COLLECTION)
 沼男 (THE SPANISH MOSS MURDERS)

 1974~1975年製作のアメリカのテレビシリーズ。カルト的人気を持ち、「Xファイル」にも影響を与えたということですが、私は初めて。主人公の造形がこのシリーズのムードを決定していて非常に面白く見られました。

 主人公の見かけも冴えないし、所属するインディペンデント社というのもぱっとしない、近くを走る電車が通ると声が聞こえない、同僚もあんまり冴えたのはいなさそう。その社の中でも意欲は満点だが強引でトラブルメイカーでもあり、勤務評価は推して知るべしという感じの主人公。
 編集長はいつも彼に怒鳴っているが、ここぞというところでは頼りになる上司であり、お互いに男として内心認め合ってる感じがいい。
 よれよれな外見でも、彼の芯の通った硬骨漢ぶりが自然なので、魔物や魔女との対決の時に説得力を発揮している。苦労が水の泡の毎回のラストも、彼の人物設定のおかげか、こだわらずに納得させられる。
 話も凝ってるけど、これは主人公である語り手のキャラが素敵だな。特撮とか怪物は同時期だったら日本のほうがきっと出来が良いんでしょうね。
 私は、今回見た6作の中では、1番目と6番目が特に好き。
 人体発火現象とドッペルゲンガー、ポルターガイストと超常現象惜しげなく詰め込み、教会の窓から覗く霊の姿は決して映像的にどうこうでなく単純に恐ろしい。
 6番目は、眠りの実験から生み出されてしまった怪物という設定が面白いのと、コルチャック氏の下水での奮闘に高得点でした。