虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

PROMISE (2005/中国、日本、韓国)

2006年02月15日 | 映画感想は行
THE PROMISE/無極
監督: チェン・カイコー
出演: 真田広之      光明
    チャン・ドンゴン     昆崙
    セシリア・チャン     傾城
    ニコラス・ツェー     無歓
    リィウ・イエ     鬼狼

 少女・傾城は真実の愛を得られない代わりに、すべての男からの寵愛と豊かな暮らしを約束される。そして20年後、無敵の大将軍・光明と、人間を超えた脚力を持つ奴隷・昆崙と、成長した傾城とは運命に引かれるようにめぐり合う…

 イエ~イ!
 アン・リーの「グリーン・ディスティニー」、チャン・イーモウの「LOVERS」、そしてこの「PROMISE」と、今をときめく中国の監督の伝奇アクションが揃っちゃいましたが、私はこれが一番お気に入りです。まあ、もともと伝奇アクションが好きでたまらないので、こういう映画は猫にかつぶし状態なのです。オープニングの海棠の花の花びらの舞い方からして作り物っぽさにあふれ、大将軍光明が闘う蛮族はほとんど北方バーバリアン調でオリエントっぽくない。
 しかし、伝奇ものはその非現実性をぶっ飛ばすだけの力がないと見ているほうが恥ずかしい映画になってしまいます。それだけに役者とか演出や構成の力量が要求されるものだと思いますが、この映画は「あり得ない!」部分で笑いを誘います。チャン・ドンゴンの走るシーンなんて、昔のマンガみたいな感じ。Gガンダムみたい。まさに「電影紙芝居」という印象。
 アジアのスターが揃い踏みですが、チャン・ドンゴンとニコラス・ツェーが断然光っていました。
 チャン・ドンゴンはいままでも非常に表情の深い人だとは思っていましたが、くらっとするほど素敵だと思ったのはこれが初めて。この清潔感と包容力ときったない姿でも漂う優雅さに張り倒される様で「世のオバサマ方がこういうのをヨン様に感じていたのだとしたら、舞い上がってしまうのも無理ないかも…」と韓流スターの人気の秘密の一端がわかったような気もしました。
 それにニコラス・ツェーの美形で冷酷で有能な型の敵役としての素晴らしさ! 彼を見ていてうっとりしつつ悔しかった…「こういう人で甲賀忍法帖をやってほしかった!!!!!」