虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

スペーストラベラーズ (2000/日本)

2006年02月05日 | 映画感想さ行
監督: 本広克行
出演: 金城武     西山 保
    深津絵里    相田みどり
    安藤政信    藤本 誠
    池内博之    高村 功
    濱田雅功    野々村清
    渡辺謙     坂巻隼人
    筧利夫    深浦巧一

 孤児院育ちの3人組、西山、高村、藤本は、閉店間際の銀行を襲撃する。だが5分で逃げて南の島へという計画は失敗し、彼らは人質をとって立てこもることになる。そして本人たちの思惑とは関係なく、この事件はとんでもない重大事件に発展する…

 本広克行監督が肌に合えば、これは乗れる映画かもしれないですが、私は相変わらず駄目です。特にラストが駄目。「明日に向かって撃て」で〆たかったのは思いっきりミエミエにわかっちゃうんですけどね。個人がいつもは意識下に押し込めている孤独とか人恋しさがこんな事件をきっかけに表に出てしまうのはわかるけど、共感できない。いくら泣けとお膳立てされても泣けません。
 渡辺謙という大人をきちっと演じられる人間出すんだったら、まあ、全部とは言わない、池内博之は許容範囲かもしれないけれど、若造たちに自分たちのナサケナサと惨めさに徹底的に這いつくばらせるシーンが必要ではないのかな…これもつまるところ好みの問題です。
 金城武はケイン・コスギより日本語が上手でした。聞いていて危うくないのが良いです。
 金庫内のおじさんたちは、関係なくいい味出してましたね。

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 昨日は「AFI・ヒーロー悪役100」を見て、引き続きBSの「平積み大作戦・桜の園/たけくらべ」まで見たのでネットの時間がなくなっちゃいました。
 「桜の園」「たけくらべ」両方とも中学時代に読んでどちらかというとむかついた本。高泉淳子さんのラネーフクカヤ夫人変化が楽しかった!現実から目をそらす、脳内で現実を修正してしまうおばさんがたまらなかったのだが、今は若いものたちにも以前より厳しい目を向けてしまいます。
 それにしてもほんとに明治初期の文章のリズムは気持ちいい!