DE-LOVELY
監督: アーウィン・ウィンクラー
出演: ケヴィン・クライン アシュレイ・ジャッド
1920年代のパリで、コール・ポーターは年上の離婚暦のあるリンダと出会った。リンダは、彼の才能と優しさに、ゲイでもあることを承知で結婚する。そして彼女の尽力もあってポーターは売れっ子の作曲家になる。
しかし彼の性癖と乱れた生活は彼女を苦しめる。
さすがに音楽が素晴らしくて。
ケビン・クラインがあんなに歌えるなんて知らなかったけれど、やはり実力派の歌手が次々に登場するステージシーンなどは、もうただただうっとり。見終わった時には、そうお酒の飲める人なら極上の酒に良い加減で酔った幸福感、みたいなものでしょうか、私なら穏やかで好きな絵ばかりの小美術館でひと時過ごしたというのに同種の幸福感に酔っておりました。
ドラマ自体はけっこうシビア。
コール・ポーターはかなり困った男に見える。でもそのあり様が自然でイヤな男に見えないのはケビン・クラインがうまいというべきでしょう。リンダが彼にとってのミューズであることは、彼は分かっている、分かっていて、しかも甘えてしまう。天才とは、どこかがずれているのか、と思わせられる。リンダの姿はいつも孤独。でもその苦しさが分かっても、結局彼のもとに帰って支えてしまう。
彼女は、一人の男と、その男に与えられた"GIFT" を愛してしまった。それはとても大きく、心が捉われずにいられないものなのだろう。特にそれを理解するものにとっては。彼はその最上の理解者を得て、羽ばたき、それを亡くした後の喪失感に苦しむ。この2人もまた「天与の出会い」をしたのだろうな…
この邦題もちょっと苦しい感じがあるけど、仕方ないでしょうか。あちらの人は、原題見ただけであの曲が流れるのでしょうから。
個人的には「True Love」の曲の使い方が嬉しかった。あの曲は心にものすごい純粋なものを持っている人でないと書けない曲だと思う。
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監督: アーウィン・ウィンクラー
出演: ケヴィン・クライン アシュレイ・ジャッド
1920年代のパリで、コール・ポーターは年上の離婚暦のあるリンダと出会った。リンダは、彼の才能と優しさに、ゲイでもあることを承知で結婚する。そして彼女の尽力もあってポーターは売れっ子の作曲家になる。
しかし彼の性癖と乱れた生活は彼女を苦しめる。
さすがに音楽が素晴らしくて。
ケビン・クラインがあんなに歌えるなんて知らなかったけれど、やはり実力派の歌手が次々に登場するステージシーンなどは、もうただただうっとり。見終わった時には、そうお酒の飲める人なら極上の酒に良い加減で酔った幸福感、みたいなものでしょうか、私なら穏やかで好きな絵ばかりの小美術館でひと時過ごしたというのに同種の幸福感に酔っておりました。
ドラマ自体はけっこうシビア。
コール・ポーターはかなり困った男に見える。でもそのあり様が自然でイヤな男に見えないのはケビン・クラインがうまいというべきでしょう。リンダが彼にとってのミューズであることは、彼は分かっている、分かっていて、しかも甘えてしまう。天才とは、どこかがずれているのか、と思わせられる。リンダの姿はいつも孤独。でもその苦しさが分かっても、結局彼のもとに帰って支えてしまう。
彼女は、一人の男と、その男に与えられた"GIFT" を愛してしまった。それはとても大きく、心が捉われずにいられないものなのだろう。特にそれを理解するものにとっては。彼はその最上の理解者を得て、羽ばたき、それを亡くした後の喪失感に苦しむ。この2人もまた「天与の出会い」をしたのだろうな…
この邦題もちょっと苦しい感じがあるけど、仕方ないでしょうか。あちらの人は、原題見ただけであの曲が流れるのでしょうから。
個人的には「True Love」の曲の使い方が嬉しかった。あの曲は心にものすごい純粋なものを持っている人でないと書けない曲だと思う。
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