虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

『生きものたちのつくる巣 109』

2017-10-01 21:10:28 | こんなこと、やってみたい!

娘が図書館で借りてきた『生きものたちのつくる巣 109』という

本がとても面白かったので、購入することにしました。

特に興味深かったのは、オーストラリアとニューギニアに住むニワシドリ

が作る「あずまや」と呼ばれる構造物です。

ひなを育てるための巣はメスが作り、

オスは「あずまや」という巣ではない不思議な形の構造物を作るのです。

トンネルのような「あずまや」を作って、卵のように見えるカタツムリの殻や

白い骨で飾り付けた「あずまや」を作る種類もあれば、

クリスマスツリーのような「あずまや」を作る種類もいます。

解説によると、ニワシドリの脳は他の鳥に比べて少し大きめなので、

メスが巣を作りひなを育てる状況でも、オスはオスで、

「巣づくりしたい」「ひなにエサをあげたい」「メスに求愛したい」

「メスに卵を産んでもらい、たくさん子孫を残したい」などの気持ちが、

本物の巣ではないけど、生命を育てることにつながるものをつくることになったの

かも……ということでした。

 

 小2のAちゃんが、ニワシドリのあずまやを作っていました

 Aちゃんはシルバニアファミリーが大好きな子です。

それで、梅田で展示しているシルバニアの新しいタウンシリーズの話をしたところ、

少し前にタウンシリーズを見たAちゃんが、

シルバニアの世界も進歩しすぎたから、昔の暮らしにもどらないといけない、

といったことを人形に語らせていたと、お母さんからうかがいました。

そうして、自分で小石などの自然素材を使ったシルバニアの世界を作っていました。

 

 『生きものたちのつくる巣 109』で最後に紹介されていたのは、

「人間」(!?)で、こんなことが書かれていました。

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昔々、人間は道具や火を使えるようになりました。それから、食べ物を食べるため

の道具や食器、寒くないように身に着ける福、安心してくらせる「家」つくり、

定期的に食べ物が手に入るように畑をつくり

家畜をかいました。物を運ぶために車などの移動手段をつくり

考えを伝えるために文字をつくり、心の平穏のために宗教や芸術活動をつくり

さらに電気などいろいろなエネルギー源をつくり……

この世の中では、じつにたくさんのものがつくられています。それらは元を

たどると生き物たちが新しい生命を生み育てるために

いろいろな「巣」をつくってきた延長線上にあるものなのかもしれません。

 

 引用  『生きものたちのつくる巣 109』   鈴木まもる 文・絵  株式会社エクスナレッジ

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 「こんなことをしたい」「こんなものを作りたい」「こんな風にしたい」

という子どもの心に生じる思いを大切にしてあげたいと思っています。

 

下の写真はガチャポンが作りたかった小1のBちゃんの

「自動販売機が作りたい」「ボタンを押すと出てくるようにしたい」

「ちゃんと取り出し口から出てくるようにしたい」

という思いから生まれた作品です。

 

下の写真は自販機の内部の写真です。

白いボタン部分を押すと、穴が重なりあって、オレンジジュースが滑り台をすべって

おりてきます。

 

 


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