虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

自分でやり遂げる達成感

2017-08-06 19:17:46 | こんなこと、やってみたい!

先日、ネットでピース小堀というメンタルコーチをしている方の

子どもの可能性を無限大にするためのチェック項目20選!

という記事を読みました。

最初は何となく読んでいたのですが、チェック項目を読み進むうちに、

「今、良かれと信じて、ここで書かれていることの反対方向に……

つまり子どもの可能性を限定する方向に、子育てしている人が増えているな」

「うちの教室で、子供が周囲の予想を超えて伸びている子の親御さんは

みんなこのチェック項目の通りに子育てしているな」など

いろいろな思いが湧いてきました。


特に 2の「子どもの話を人としての興味を持ってきく」と、

4の「話を聞いたら、人として感じたことを伝える」

5の「言いたいけど うまく伝えられないことに対して、理解に努める」

9の「子どもが壁にぶつかったら一緒に考える習慣を作る」

10の「親としての心配に負けず、子供を信じる」

11の「必要以上の余計な手出しはせず、子どもに任せる」

16の「親の方こそ、子どもから教わる意識を持つ」

17の「叱るのではなく、親自身の価値観を伝える」

18の「プライドに負けないで、正直に感情を表現する」

20の「可能性無限大に生きている背中を見せる」

は、教室で親御さんたちといつも共有していることで、今回のユースでも

親の勉強会の主要なテーマだったので、より強く胸に響きました。


11の「必要以上の余計な手出しはせず、子どもに任せる」

 についての解説に、

「自分でやり遂げることができた達成感を一度でも味わった子どもは、

その後の感覚が変わってきます。」と書いてありました。

 

この、言葉を実感する出来事が、今回のユースホステルのレッスンでありました。

 

 ユースホステルに泊まる日、1年生のAちゃんがおみくじを作ってきてくれました。

「さすがにおみくじを作るのも4回目だからか、今年はどのような形に作るかから

仕上げまで、ほとんどひとりでやっていました。ひとつひとつどのようにするのか

よく考えていて、おみくじといっしょに渡す予定だったキャンディーを入れた袋が

大きすぎるのではないかとたずねると、おみくじを見た後の収納袋と

して使えるようにキャンディーを入れた袋を大きめにした、と答えたそうです。

 

Aちゃんは、ほんとうに細かい部分まで配慮して準備していたようでした。

Aちゃんがおみくじ作りをしたきっかけは、数年前のユースで年上のお姉ちゃんが

紙コップの中に手書きのおみくじをいれて配っているのを目にしたからです。

 

その次のレッスンの前に、Aちゃんは急にそれを思い出して作りたがったのです。

初めてのおみくじ作りは、ちょっと不格好でかなりお母さんに手助けしてもらった作品でした。

はりきって作った割に、いざみんなの前に出て配る段になると、もじもじして、

お母さんの影に隠れていました。

Aちゃんは、毎年、ユースに参加する度に、参加する子全員のために、

裏がおみくじになっている作品を持ってきてくれました。

どのサイズのどんな絵柄の紙を選び、どんなデザインにするのか、

その都度、全身全霊を注ぎ込んで作品つくりをし、

お菓子の入った袋をたくさん用意してくれていました。

当てものくじ年もありました。

 

今年のおみくじは、美しい三角錐の作品の中に

半透明の小ぶりなビー玉を入れたものです

 

 

 

三角錐に折った紙の裏は下の写真のような手書きのおみくじになっています。

ひとつひとつ心に響くメッセージが書かれています。

 ちなみに、わたしが引かせてもらったおみくじは、

大小吉

「あなたは、いつも たのしくわらってたら、

すごくいいことがおきるとおもいます。」

とありました。

 

 自分でやりたいことを見つけ、計画し、根気よく作業して、

場にあたらしい価値を生み出すAちゃん。

昨年から、自発的に熱心に学ぶ姿勢が身についてきました。

頼もしい成長ぶりをうれしく感じました。


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